11月28日(木)、日本共産党横浜市議団(9人)は、「台風・豪雨など自然災害から命をまもるための事前避難に関する対策を強化することについて」の申し入れを行いました。申し入れには総務局の大久保智子局長、宇都木朗危機管理室長ら8人が対応しました。
わずか7%しか避難していない
東日本を中心に甚大な被害をもたらした台風19号の時、横浜市は、避難勧告を61,484世帯、125,203人に発令しました。開所された避難所数は163か所で、避難所に移動した人は8,893人で、わずか7%でした。鶴見区内では、多摩川が氾濫危険水位を超えたために区内5万1千世帯、10万人を超える区民に避難勧告を出しています。しかし、実際の避難者は約2800人にとどまっています。
あまりに少ない避難者数…原因は?
あらき由美子団長は「この避難者数はあまりにも少ない」と指摘。課題として、高齢者世帯や子どもをかかえる世帯にとっては、大雨警報などが解除されるまでの一時的とはいえ、プライバシーが配慮され安心して過ごせる場所でないと避難を躊躇してしまうので、布団・毛布、食料等の提供が必要と述べました。
要援護者がどこに逃げたら良いか、個別支援計画がない
また、国では、市町村に対して、災害時に自力で逃げるのが難しい高齢者や障害者を避難行動の支援が必要な要援護者として避難先や手順を定めた「個別支援計画」の作成を求めていますが、横浜市は全く作成していません。
あらき団長は、支援が必要な人が、どこに逃げて、そのために必要な手立ては何かを整備することは、どんなに大変でも行政がやらなければならないことだと強調。その上で、党市議団としても協力を惜しまないことを述べ、速やかに改善すべき点として、下記4点を申し入れました。
申入れ内容
1、 指定緊急避難場所の設置数は災害特性と対象数に照らして定めること。
2、 生活必需品の配備、地域防災拠点等の備蓄庫の活用など指定緊急避難場所の環境改善を抜本的にはかること。
3、 現行の防災スピーカーの設置計画を見直し、洪水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップ内の河川流域、地域等に設置すること。
4、 避難行動の支援が必要な要援護者の「個別支援計画」作成にただちにとりかかること。
大久保局長は、個別の支援、対応は本当に大切だと思う。認識は同じ。しかし、そのために必要な要援護者の名簿の管理や、地域協力をどうつなげていくのか、ハードルが高いとを感じている。要援護者をつかんでいる健康福祉局と協議することなど検討していきたいと答えました。
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