申し入れ等
2019年4月25日

米艦船の市内造船所における「整備」中止と情報の市民公開を求める申し入れ

2019年4月25日

横浜市長 林 文子 様

日本共産党横浜市会議員団

団長 あらき由美子

米艦船の市内造船所における「整備」中止と情報の市民公開を求める申し入れ

市内民間造船所における米艦船の整備について、政策局から4月19日に基地対策特別委員に対して文章で報告されています。その内容は、「本日、防衛省南関東防衛局から本市に対し、『横浜市中区の民間施設に整備のため米艦船が着岸した』との連絡がありましたのでお知らせします」というものです。国からの連絡をそのまま伝えるだけでは、市の役割を果たしているとは言えません。民間施設において米艦船を「整備」することのリスクに対してあまりにも無警戒すぎると云わざるを得ません。

4月20日付の神奈川新聞が、“米艦国内初の基地外整備”の見出しで、記事を掲載しています。米艦船はイージス駆逐艦「ミリウス」で、民間施設は三菱重工業の横浜製作所本牧工場です。記事によると米軍は今回の措置について米海軍の即応性を支えるため、施設が限られている基地の外にも広げたと明言しております。民間施設の米軍の軍事施設化に他なりません。横浜市内に新たな米艦船の点検・修理等を行う基地機能の外延と云わざるを得ません。そもそも米朝会談など朝鮮半島の緊張緩和が進行しているなかで、日本の防衛とは無縁の敵地攻撃を想定した米艦船を配備すること自体北東アジアでの平和を構築する上からも逆行する行為です。

安保法制によって、軍事力増強と日米の軍事同盟の強化が顕著となっていることは誰しも認めるところです。ノース・ドックでの日米合同訓練の日常化はその一つです。自衛隊の護衛艦いずもの「空母化」は、建造された市内のIHI工場で行われる見込みです。そこに今回の米軍の行動が加わり、市民の安全と平和にとって脅威が増すばかりです。市内経済の軍事化・兵器産業化も看過できません。

横浜市会は、2018年5月に横浜市国際平和の推進に関する条例を制定しています。市の役割として、国際平和推進施策を策定・実施すること、国際平和に関する啓発・教育を行うことを定めています。同条例を遵守する立場から次の手立て・措置を講じられるよう要請するものです。

1、横浜市として米軍・国が保有する本件に関する情報すべてを入手し、市民に公開すること。

2、民間施設における米艦船の整備は基地機能の拡大との認識に立つこと。

3、その上で、整備中止を国、米軍に求めること。


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