市営地下鉄の駅員の教育、配置等を見直して、市民が安全・安心と思える交通に
大貫議員:共産党の大貫です、よろしくお願いいたします。委員長スライドの許可願います。
私は、市営地下鉄の災害対策のことについて伺いたいと思うのですが、駅を業務委託を進めました。業務委託した、その数、企業名、なぜ業務委託したのか、これを説明してください。
城交通局長:まず、業務委託をした数でございますが、駅数にいたしまして29年度現在28ということになります。理由ですが業務委託15年度の市営地下鉄事業のあり方に関する答申の中で、1号線、3号線については運営費の徹底的なコストダウンが求められたわけです。業務委託と外注化をさらに押し進めるということになりました。答申を受けて16年度に作成をした市営交通経営改革プランで民間活力を導入した業務の委託化として、既に他の鉄道事業者でも実施しておりましたけれども、改札業務やお客様案内、こうした業務について委託化を実施することになったという経緯でございます。
大貫議員:委託先は二種類あると思うのですが、それは協力会と京王設備でしたか、その数はそれぞれどうやって決めたのか、またその委託したところの基準は何なのか、お聞きします。
城交通局長:当初委託は、16年度スタートした時は京王設備サービスというところから始まりまして、その後委託拡大するにつれ、交通協力会というところについてもお願いをすることになりました。委託の基準ですけれども、乗降客の多いターミナル駅については直営で実施することとして、委託駅の対象はそれ以外の中間駅ということにしております。
大貫議員:スライドを使います。【スライド1】
2枚に分けました。ひとつは駅の配置です。これが前半、これが後半で、数を見ると協力会と京王企画、かなりいっぱいあるわけです。私が心配しているのは、やはり委託したところの業務の中で、特に安全問題で心配になるのですけども委託駅で人員配置はどうなっていますか。
城交通局長:委託駅については、委託の職員の他に本市職員である助役を配置して、まず各駅の業務を統括しているということになります。それから委託駅の職員は異常時については、あらかじめ仕様書で7項目の事象が発生した場合には、助役と指示に基づいて連携をしてやるというように、あらかじめ決めてあるところでございます。
大貫議員:事前の説明では3人だいたいセットであります。本庁の駅長が一人、それからプロパーが一人、臨時アルバイトの方々含めて1人、こういう3人の体制になっていると思うのですけど、いいですか。
城交通局長:各駅の配置職員数ですけども、委託駅の多くは中間駅で、改札口が1か所、こうゆうところについては、助役1名と委託職員2名、計3名配置で対応しているところでございます。
大貫議員:委託した問題で一番心配しているのは、異常時の対応だと思うのです。実際にはアルバイトの方は、なかなか異常時に関わってのノウハウって持っていないと思います。例えばラッシュアワーに異常時がぶつかった場合、だいたい二人で対応しなければいけなくなってくると思うのです。それで足りると思いますか。
城交通局長:委託駅において異常時が発生した場合は、基本的には駅で対応していただくことになりますが、駅で対応しきれない場合は、運転士あるいは隣接駅からの応援、こういったことを含めまして対応していくこととなります。
大貫議員:異常時というのはとっさに起きることが多いわけだから、応援来てもらう間にタイムラグがあるのです。出来る限り駅で完結できる体制にしなければならないと思うのですが、いかがでしょうか。
城交通局長:もともと改札口が1か所しかない駅に3名配置という部分で対応していまして、また、異常時についても先ほど申し上げましたとおり、その駅の管区駅、ターミナル駅からの応援も含めまして、十分対応できると考えています。
大貫議員:それが非常に心配しているのです。もし異常時に間に合わなかった場合どうするのだ、私もいつも使っているから心配しています。
【スライド2】
アルバイトの方々、これ京王企画のホームページから撮ったのですけども、ほとんどアルバイトの募集については、学生の方だとか非常にそういった意味では、対応はできるけども、私が言ったような異常時のノウハウは持ってないと思うのですけども、そのあたりはいかがですか。
城交通局長:委託の事業者に対しては、交通局で定める年間教育訓練計画がございまして、それに準じた訓練の実施を義務付けていまして、アルバイトか否かを問わず実施をしていただく、実施結果につきましては教育訓練実施報告書により確認をさせていただいているところです。
大貫議員:安全問題ですから、安全の訓練はノウハウで蓄積して行かないと役に立たないのです。そういった意味では、やはりプロパーの方、少なくとも本当は本庁の職員全部やればいいのだけど、プロパーの方を3名配置するということも必要だと思うのだけど、それがすぐできない場合には、少なくともラッシュアワーの時は3名配置と言うことはできませんか。
城交通局長:ラッシュアワーの時含めて現在の助役1名、委託2名という対応でできていると考えておりますし、異常時については先ほど申し上げました、例えば高島町あるいは北新横浜みたいな駅は、隣の駅に11名ぐらいいるわけです。そういうところからの応援も含めまして、お互いにきちんと連携をしながら、対応していくことが基本となると考えています。
大貫議員:私の要望としては、そうゆうところ含めてラッシュアワーの時には、プロパーの方も含めて対応できる人をきちんと3名対応して欲しいと思います。
浸水想定が全駅で最大の20mという北新横浜駅には、独自の水害時のマニュアルが必須
大貫議員:引き続いて、北新横浜駅の洪水対策について質問したいと思います。
【スライド3】
このスライドは、何回も使っているのでご存知だと思うのですけれども、鶴見川洪水浸水推定の最大規模の想定を神奈川県が発表したものです。これ見てもらうとわかるように、ちょうど北新横浜のところが最大20 m になっています。とても重要な問題だと思うのですけども、交通局はどのように捉えていますか。
城交通局長:今、20 mというお話しがありまたけれども、国土交通省が出しているこの洪水浸水被害想定区域というのは、普通の地上レベルで言えば5 m 、私どもの地下鉄はさらにそこから5 m 掘り込んでありますので、合わせて10 m という形になります。予想水深は新横浜駅周辺、あるいは北新横浜周辺で3 mから5 m というようなことになっておりますけれども、私どもとしては設備的にはですね2 m 程度の防水壁を作っておりまして、トンネルに浸水した場合には排水ポンプ場に設けたポンプにより公共下水道へ排出する、こう言ったこともできています。従いまして避難ができる時間、こうゆうものは確保できていると思います。
大貫議員:国土交通省は、予想として最大みると20mだと言っていますから、低めに考えないで安全を考えて20mと考えないといけないと思うのです。それで今おっしゃっていたように対策しているから大丈夫だと、おっしゃっていますけどマニュアル化していますか。
城交通局長:浸水対策のマニュアルは作っております。
大貫議員:私が言っているのは洪水20 m、 最大20 mと言っていますから、そこで起きる洪水に対して、そのことについてのマニュアル、特に北新横浜が中心だけなのだから、一般的な対策ではダメだと思うのですが、いかがですか
城交通局長:まずお断りしておきたいのは、20mではなくて、申し上げたとおり10 mですけれども。ここの国土交通省のそもそも最大5 mという想定は、基本的には最大クラスの大雨、例えばこの時に想定している大雨というのは48時間で792 ミリ降る、そういう大雨です。
そう言った大雨に対して施設だけでは、つまりハードだけでは守り切れませんよ、と言うことをきちんと共有しなさい、目標としなさいということを示していると認識しています。したがいまして、おっしゃる通りきちんとしたそのマニュアル、対応が必要なるということなのですけども、我々は避難確保計画というのは、作るようにしておりまして、浸水の可能性があるものについて避難確保計画を整備して、そういうふうに準備をしているところでございます。
大貫議員:私が言っているのは、一般的じゃなくて北新横浜に限らないと、今回は。神奈川県が発表したこの想定というのは、ここだけだから。ここについて特化したものを作らないとまずいのではないか、というのが1点。それからこれは2016年にもうできていて発表しているのです。その時点で考えなければいけない、今無いことについて問題があると思いませんか
城交通局長:一般的な浸水対策で十分、今の設備の中で時間的な余裕がありますので、対応できると思いますが、もう一度おっしゃる危惧があるかどうかは確認をしていきたいと思います。
大貫議員:時間的な余裕があると、どうやって考えるのですか。
城交通局長:先ほども申し上げましたとおり、48時間でという想定ですし、我々のすでにハード的には2メートルの防水壁等、一定の設備は整えてありますので、いきなりあふれるわけではございませんので、当然異常な気象状態になった時に、我々としては局も含めて色々な準備を進めるわけで、ただちに5 m 、20mという浸水が起きるということではないと考えています。
大貫議員:それが非常に問題だと思っています。48時間というのは、ずっと平均的に降っているのではないと思います。一番最初にどっと降る可能性もあるのです。例えば鬼怒川だってそうです。どっと出た時におっしやっているように48時間があるからいいのだ、と余裕があると考えられますか。
城交通局長:異常気象については、当然そのような状況になった時には局も含めて警戒態勢をとり、運行沿線の状況について様々な情報をとらえて、準備を進めているころですので、ただちに我々の予想のしない豪雨ということではなくて、通常想定できる豪雨については、局所短時間であっても対応できるようにしていきたいと思います。
大貫議員:しかもそこは二人で対応して、ラッシュアワーの時にそれがぶつかったらどうしますか、二人でできますか、他から来るにしたって、それは時間が掛かるわけだから、先ほど言ったようにタイムラグ考えた時、非常に問題があると思うのですがいかがですか。
城交通局長:こうした事態が、北新横浜駅だけで起きるわけではなくて、おそらく周辺の駅も含めて、そういう異常気象になった場合には、運行の制限も含めて事前から、多くのお客様が駅に取り残されるような状況を作らないという対応も必要になってくると思います。
大貫議員:一般論で全体的に、それはそれとしてやってください。だけどもこの最大の想定は北新横浜に限ってこういう事態になると言っている。北新横浜の限ったものをキチッと作らなければいけないのではないかと思うのだけど、いかがですか。
城交通局長:計画があるかないかと言われれば、水防法で必要とされる避難計画についてはございます。それが現実に機能するかどうかというご懸念だと思いますけれども、先ほど申し上げましたとおり北新横浜駅で言えば、横浜駅の対応、それから近くに保守管理所もあるわけで、そう言った色々なマンパワーを動員して対応していくということになると思います。
大貫議員:逃げるのが一番いいのです、率直に言えば。逃げるタイミングはいつ逃げると決めるのですか。
城交通局長:自治体が避難勧告を発令したタイミングは非常に重要になると考えております。そうした場合には駅に滞留するお客様の避難活動、避難誘導を開始することになります。
大貫議員:私が言っているのは逃げなければいけない時間が必要だと。タイミングよく避難勧告、逃げなさいとしなければ、それが誤った場合にはもう水没してしまうのですから。そういう時にいつ、誰がどういう形で避難勧告を出すのか、そのタイミングはいつやるのかという話です。
城交通局長:地下鉄の運行に関しては責任をもって、異常気象の場合には運行を止める、あるいは駅からの避難をしていただくということは判断をさせていただきます。
大貫議員:その判断をする時に、例えば48時間のいつの時点でそれ判断するのか、そうゆう時にメルクマール(指標)がないとできないでしょ。そばに新横浜の遊水地があります、当然鶴見川の場合にはあそこに水が入るのです。あそこの場所だいたいどれくらい入った場合に(乗客を)出すとか、そういったマニュアルが必要なのです。無いということ自体が、本当にこの問題についての当局の捉え方に問題があると思うのですけど、まずマニュアルをきちんと作る、時間はいつ逃げる、そういうことが必要だと思いますがいかがですか。
城交通局長:北新横浜でいつ浸水が起きて、そのお客様の避難が間に合わないようになるかと言う時間について、まだ今おっしゃるとおり具体的な想定というものはありません。基本的には鶴見川が、あの遊水地の中で溢れている状況ですとか、あるいは今後の雨雲がどれだけ近づいてきているとか、総合的に勘案しながら判断することになると思います。ただおっしゃる通り、その時になって慌てるというわけではならないわけですので、色々な想定をしながら、避難計画についてより具体化をしていくという努力をしていきたいと思います。
大貫議員:津波対策や地震対策はきちんとマニュアルがあるのです。だからここはここできちんとマニュアルを作って、でないとあの大きな問題は、後で大変な事故になっても責任は取れません。
【スライド4】
先ほど止水板、18枚板があるのです。これ2人ではできませんよ。かなり時間がかかります。その間にどんどん水が入るという可能性だってあるのだから、そこを含めてきちっとやるべきだと思っています。きちっとマニュアルを作ってください。
一番深い場所にあり、津波時に多量の浸水がある地下鉄高島町駅が2名体制勤務は異常
大貫議員:次に高島町駅の津波浸水対策について
【スラスド5】
2枚に分けてつくりました。高島町駅の津波対策のマニュアルについて、どのように対応するのか説明してください。
城交通局長:高島町駅の津波対応マニュアルというのは、交通局の津波対応マニュアルというものを作ってございますので、これに基づいて対応することになります。
大貫議員:具体的にもし発生したらどうするのか、教えてください。
城交通局長:具体的に申し上げますと、駅の対応ということですが、お客様への対応が必要になります。駅構内でのお客様の対応、止水板、シャッターの取り扱い、あるいはお客様への救援、さらには誘導したお客様への対応、としたものが駅の対応としての主なものになります。
大貫議員:ここも二人でやります。非常に二人でやるということは人数が少ないということで、これが一番すぐにできますか。例えばアナウンスだって落ち着いてゆっくりと喋ることということで一回では済みませんから。何度も何度もやればそこに一人掛かります。避難のための作業にまた一人かかってしまう。この間に水が入ってきたらどうしますか。これは2名ではどうしても足らないというスタンスになりませんか。
城交通局長:具体的に高島町の駅で言えば、隣の横浜駅からの応援もありますし、それから交通局が高島町駅の上におりまして、地下鉄の状況というのはいつも列車無線を傍受してましてリアルにどういう状況にあるかというのは常に把握しておりますので、もし異常時があった場合は、我々も応援に行くということになります。
大貫議員:私もそうだと思います。近いので。だけど高島町駅の特徴ってご存知でしょう、もちろん。一番深いのですよ、駅としては。しかも横浜駅との関係では最大30度の角度があって横浜駅から水が流れてしまうのです。横浜駅に水が入ったら、浸水したらその水がどっと入ってくるわけです。そんな時間のタイミングないかもしれません。もし無いということがあったら大変だから。応援が来るからいいなんてこと言ってられないでしょう、いかがですか。
城交通局長:こと津波に関して言えば、地震発生から100分程度というような設定にもなっていますので、いきなり来るということはないと考えておりますが、いずれにせよ状況に応じた応援が組めるような体制をとっていきたいと思います。
大貫議員:ここでもやはり混んでいる時、ラッシュアワーの時には一人でもプラスし、対応すると言うようなことも必要だと思います。しかも想定というのは想定以上のことが起きるわけだから、そこには人的な配置によって、対応するということが必要だと思います。
バス運転士からの悲痛な要望である“トイレ問題”の長年の放置は待ったなし
大貫議員:最後にバスの問題にいきます。
バスの運転士さんからよく質問を聞かれるのです。それからもう皆さんのところにも来ていると思うのです。局長もいろいろなところで事務所回って一生懸命話し聞いているというので、私も立派だと思うのだけれども、そのバスの運転士さんからトイレの問題聞きませんか。
城交通局長:営業所まわってきた中で、トイレの話というのは非常によく出る話でございまして、例えばそもそもバスターミナルにバスを止めてトイレを使える状況にないとか、そこに今出していただいているのは、起終点でありながら公衆トイレがないところです。
【スライド6】
あるいはダイヤの中で、時間押されてくるとバスを停めてトイレまで行けないとか、そういった切実な話しが多くの営業所の中で聞いたところです。
大貫議員:この質問同僚が過去からやっているのですが、何年か本当に22か所変わってないのです。具体的にあと1年で、いつどこに、どのように考えていますか。
城交通局長:昨年度営業所をまわった中で、これは非常に切実な話しとして、改良しなければならないと。ただ物理的にトイレを作れないところもあるわけです。そういうことになるのであれば、これもダイヤで改善をしなければいけない、トイレがないところばかり行くのではなくて、トイレがあるところに行くダイヤも間に挟むとか、具体的にダイヤで調べたら、3時間以上のなかなかダイヤでトイレ行けるところは無かったと言う事例もありました。そういうものを1時間55分とか、まだ長いと思いますけども短縮をするとか、そういった工夫の中でやっていきます。今、全ての起終点を洗い出して、さらに乗務員からどういうところが困るのかということをもう一度しっかり把握をして、周りの施設、あるいは公共施設にお願いすることも多々あると思いますけれども、この問題を解決していきたいと思います。
大貫議員:期待して終わりにします。