請願は新日本婦人の会横浜18支部連絡会等から出されていたものです。12日の運営委員会で審査されましたが、自民、民進、公明の3党によって、不採択とされてしまいました。各党が不採択とする理由を以下の通り述べました(モニター録音を団事務局員がテープ起こし)。
自民党
議会外における、議員個人の行動については、議員自らが責任を持つものであり、議会が議員個人の行動に関与すべきではないと思いますし、一連の経緯の中で、一定の責任をとっていると思われますので、議員辞職を求める必要もないことから、請願二件について不採択でお願いしたいと思います。
民進党
今回、出されていることは、議会運営に影響を与えるものではありませんし、先ほど○○だったように、大変個人的なことだと考えていますので、調査特別委員会を設置するようなことは必要ないと思います。また、この議員の出処進退は、自身で決めるというふうに考えていますので、この二つの請願については不採択でお願いします。
公明党
私どもの会派も、私的事項ということですので、議会で対応するものではないと思います。
日本共産党は、古谷やすひこ議員が、採択を主張し、その理由を次のように述べました。 本件は、11月半ばに週刊誌やテレビなどで報道された横浜市会議員の「不倫スキャンダル」疑惑について、その疑惑の解明などを求めるものです。それぞれの請願について、請願趣旨をそのまま読めば一般市民から本請願が提出されることもよく理解できます。
請願第12号に述べられている通り、市会議員の政治倫理について横浜市議会基本条例で明確に定められています。第4条には「市会議員は次に掲げる原則に基づき活動するものとする」として、その2項の3には「 自らの資質の向上に不断に努めるとともに、高い倫理性を常に確立し、誠実かつ公正に職務を遂行し、議会及び自らの活動を市民に分かりやすく説明すること。」と明確に記されています。
また第28条にはそのものずばり「政治倫理」の規定が定められており、「議員は、市民の負託に応えるため、政治倫理の向上に努め、公正かつ誠実に職責を全うするとともに、市民の代表として良心及び責任感を持って、品位を保持し、識見を養うよう努めるものとする。」とされています。請願第12号ではこれらの規定が定められた議会基本条例に違反しているのではないかと指摘しています。
現在のところ、報道が出されて以来、当事者からの表明は一切ありません。その一方で自民党市会議員団を離団したり、国際港湾経済委員会の副委員長を辞任したりしていますが、その理由についても何も述べられていません。
このまま横浜市会議員として公職の立場に就き続けるのであれば、市民に対して何らかの表明をするのは市会議員として当然です。議会側もそのことを求めるべきです。そのことも求めないというのでは、市民から見れば議会側も何も発信しない、議論もしない、と受け止められます。
本当にそれでいいんでしょうか。異様な状態だと思います。今回のことでは横浜市会としても傷つけられている状況です。
今回の件がもしその指摘に当たらないとして請願を否決するのであれば、少なくとも今回の「不倫スキャンダル報道」について、横浜市の議会基本条例には違反していないことを論証すべきです。
公務外であるから条例違反に当たらないと言われるかもしれませんが、それでは市民理解は得られるはずがありませんし、横浜市会議員の身分でなければ今回のような会議にも出なければ報道もされることはありませんでした。また何よりも私たち自らが議論をして定めた議会基本条例をないがしろにして、黙ってこの事態をやり過ごしてしまうことは、議会としての自殺行為です。
私たち議員は、日本国憲法や地方自治法など様々な法律や条令のルールのもとで働いている特別公務員です。たとえその中に、理念的な性格を持つものであったり罰則規定がないものだとしても、率先して国民市民の規範となって働くのが議員の役割だと思います。
よって本請願について採択することを重ねて呼びかけます。