福祉的な支援を条例の中心に
日本共産党横浜市議団は21日、いわゆる「ごみ屋敷」対策条例策定にあたっての申し入れを林文子市長あてに行いました。申し入れには9人の党議員団全員が参加し、鯉渕健康福祉局長らが受けました。
住居やその敷地内にごみ等を溜め込んでしまい、周辺住民の生活に様々な影響を及ぼしている、いわゆる「ごみ屋敷」に社会的な関心が集まっています。
日本共産党は、「ごみ屋敷」の対策は、いわゆる「ごみ」を処分することに主眼を置くのではなく、ごみ屋敷状態を生じさせた人への福祉的な支援を中心に行うべきものであるとし、担当職員、関係区局等による対策本部、対策会議等の設置を明記することや強権的な行政代執行は行わないこと、罰則として過料は課さないことなど7項目にわたって要望を行いました。
懇談で、あらき由美子議員は、すでに条例施行している京都・大阪市を団として視察したことを紹介し、「ごみ屋敷」問題は、対策を誰がどうやるかがネックになっているので、自治体として条例を作ることで問題解決が進みやすくなると述べました。古谷やすひこ議員は、行政が強権的にごみを撤去する行政代執行や罰則を課しても、根本的な解決にならず、またごみ屋敷に戻ってしまう恐れがあることから、福祉的な支援を条例の中心に据えることの意義を強調しました。
鯉渕健康福祉局長は、ごみ屋敷周辺の住民の方から条例施行を早く求める切実な声が寄せられていることを紹介し、条例を年内に施行する考えを示しました。行政代執行や罰則としての過料については、議会の各会派の中で割れている状況もあると述べました。
申し入れ文は、こちら「いわゆる「ごみ屋敷」対策条例案策定にあたっての申し入れ」をご覧ください。