議会での質問・討論(詳細)
2009年3月13日

【2009年度予算特別委員会】「安全管理局」 大貫憲夫

大地震に備えて緊急輸送路沿いの建築物の耐震化計画を急げ

大貫議員:日本共産党の大貫です。
 ちょっと解像度が低くて申し訳ないんですが、これ(阪神淡路大震災で電柱が道路に倒れている写真パネル)阪神淡路大震災のときの道路の電柱のようすなんですね。私も発生したあと行ったんですけど、大変な状況でした。
 巨大地震が横浜を襲ったときに、市内の道路の状況というのはどういうふうになると想定していますか。

上原安全管理局長:阪神淡路クラスの地震が都市部を直撃いたしますと、道路の状況は、いま先生がお見せいただいた写真のとおりでございまして、電柱が倒れ、付近のビルで耐震性の足らないビルが壊れ、そして道路は陥没をしたり、水道管があふれたりという非情な惨事になる可能性が十分にございます。

大貫議員:となると、平時にそれをちゃんとそうならないようにしておかなければいけませんよね。特に、緊急輸送路を確保する必要があるんですが、緊急輸送路にかかわってどういうような平時の準備をしているか、お聞きします。

上原安全管理局長:横浜市におきましては19年3月に、横浜市耐震改修促進計画を作成いたしまして、緊急輸送路の一定規模以上の建築物の耐震化を促進するということになっております。当局といたしましても、沿道建築物の耐震化を促進していく必要があるだろうと考えておりまして、所管局であるまちづくり調整局に対して強く働きかけをしてまいったところでございます。以上でございます。

大貫議員:いま、電柱がぬけちゃっているんですけど、あとで電柱ききますからね。いま電柱だって大変だっていってたんだから、電柱のことについてもちゃんと答えてくれないと困るんですが、あとで聞きましょう。
 それで、沿道の建物の耐震化なんですけども、これ東京がいま一生懸命やっていますよね。東京が、このほどこれまでの計画からレベルアップして、促進計画を変えたというふうにきいているんですが、その内容について説明してください。

上原安全管理局長:はい、お答えします。東京都の民間建築物の耐震化促進実施計画が発表されまして、災害時の輸送路、避難路を確保するための取り組みとして、すべての緊急輸送道路沿道の一定高さ以上の建物の耐震化を助成し、耐震改修促進に基づく指導を促進すること、建物所有者への耐震改修事例の情報提供を実施すると、こういうことになっております。
 具体的な目標といたしまして、東京都では平成27年度までに緊急輸送道路沿道の建築物を100%耐震化することを目標として掲げております。

大貫議員:それ、大切なことですよね。そのために東京都はインセンティブをいろいろ考えていると思うんですが、それを紹介していただけますか。

上原安全管理局長:東京都の耐震化促進実施計画によりますと、耐震改修を実施することが税負担の軽減につながれば、建物所有者による自主的な取り組みを促進するインセンティブ効果が期待できると指摘してありまして、国に耐震改修促進税制の拡充を求めていくというふうに書いております。

大貫議員:もっと具体的に、たとえば耐震診断するときにはいくら、何分の一、それから実際に建物耐震するときにいくらと、はっきり言ってください。

上原安全管理局長:同じ東京都の自主計画でございますが、耐震診断をするときの補助対象の経費の上限は1棟当たり300万円、それから耐震改修をする場合は1棟当たり7500万円が対象額の上限となっております。

大貫議員:東京都の実績はどうでしょうか。

上原安全管理局長:東京都は具体目標として、27年までに緊急輸送道路沿道の建築物を100%耐震化することにし、平成19年度は耐震化実績として新宿通が耐震診断が2件、蔵前橋通が耐震診断が1件、中央通が耐震診断4件、うち3件が耐震改修設計を完了しているというという実績がでております。

大貫議員:計画が遠大なんだけど、なかなか進まないというのが実態なんですよ。そのことを考えたときに、本市がこの企画をやるときにもっと徹底してやらなきゃいけないと思うんですけども、そのインセンティブを含めてね。横浜市の実績は、いまの実績というか沿道の建物の耐震化がどういうふうに進めていますか。

上原安全管理局長:横浜市では、横浜市耐震改修促進計画ができあがっております。緊急輸送路沿道の一定規模以上、これは1000平米でございますが、の建築物、特定建築物の耐震化を促進するということになっております。
 実績でございますが、たとえば平成19年度、同じ19年度でみますと、耐震診断が5棟、改修設計2棟、耐震改修済みが2棟でございます。

大貫議員:いただいた資料によると、そういう資料じゃないんですよね。まだ耐震の審査をしたのが2棟しかないんですよ、輸送路の沿道では。そういう実態です。
 それで、私、横浜は実態、どれくらいの建物が輸送路の沿道で被害があって倒れるというふうに予想しているんですか。

上原安全管理局長:私の洞察力では、そのように推測推定数値はでておりません。

大貫議員:東京ではちゃんと出していますよね、推定ですけどね。でも推定もしていないと、計画も立てられないというふうに思うんですよね。先ほどおっしゃってた計画はいつまで達成するんですか。

上原安全管理局長:横浜市耐震改修促進計画は、平成27年度までの計画でございます。

大貫議員:数字明らかにしていますか。いくつ耐震化するか、数字明らかにしていますか。

上原安全管理局長:東京都のように何パーセントやるという目標は書いておりません。

大貫議員:重大なことだと思うんですよ。数字もない、計画もわからない、想定もしない。これじゃまずいと思うんですが、この事態について、私、もうあんまりいいませんけども、これ計画を立てて、きちっと目標を立てて計画して、期日までにきちっとするということが大事じゃないですか。いかがでしょうか。

上原安全管理局長:非常に重要なことかと思っておりまして、まちづくり調整局との耐震促進計画を策定する際に、安全管理局の意見を申し上げ、互いにつくってまいった計画でございます。それで、緊急輸送路沿道だけのものをどうするという計画ではないんですが、横浜市の場合は、平成27年度までに、横浜市耐震改修促進計画に基づいて、建物の90%を耐震化するという、これ住宅だけなんですが、住宅の耐震化率を90%にする。それから、多数の人が利用する民間特定建築物の耐震化率を90%にする。公共建築物の耐震化を100%にするという目標を掲げております。

大貫議員:話、ずらさないでください。僕は緊急輸送路の沿道のことをいっているんです。ですから、それがありますかというはなしです。

上原安全管理局長:先ほどもお答えいたしましたが、緊急輸送路の沿道にある建物の計画の目標数字は出しておりません。

大貫議員:出してくださいよ。出して、先ほどいったように、目標設定して、計画出して、期日もはっきりさせてください。東京では、それやっているんですよ。しかも、今度は28億円か30億円かけているんですね。しかも東京ではそれは進まないということで、職員が出て、それをきちっと啓発しているんですよ。ですから、計画立てますか。

上原安全管理局長:関係局、まちづくり調整局と、それから電柱の地中化については道路局になっておりまして、両局とよく協議をし、検討させていただきたいと思います。

大貫議員:これは他局にもわたるので、金田さん答えてください。計画立てる必要があると思うんですが、いかがでしょうか。

金田副市長:理想的には、計画立てたほうがいいと思いますけれども、おそらく沿道沿いで全部建築物の調査をしないことには、これは出ないと思います。といいますので、沿道沿いにいつ建築されたかという少なくとも建物の設計された時点がわかれば、その時の基準がありますから、その基準に基づいて判断できますけれども、どのあとどの程度実際に、特に木造だとか古い沿道沿いのコンクリート構造物は、コンクリート構造自体が腐食している可能性がありますので、それを含めて調べなくてはならないので、これはかなりの労力がいるものだと考えております。

大貫議員:調査だけじゃなくて、計画。たとえば、そういうふうにいったら広がっちゃうんですよ。1981年の旧耐震以前に建てられた建物がどれくらいあるかわかるでしょう。同時に沿線についても、それはずっとやらなきゃいけないんですよ。だけども一番大変は旧市街地というか中心市街地ですね、そこらへんに限ってもできるんですよ。なぜやらないんですか。

金田副市長:やらないということ申し上げているんじゃないんですけどれも、やるために改めて有機的な方法を検討した上で、きちんと正確にお答えしたいと思うんですけれども。やる必要はあるということは、先生のおっしゃるとおりだと思います。どういうふうにやるかについて、改めてよく検討した上で、その段取り等については考える必要があるんじゃないかと思っています。

大貫議員:検討した上で考えるなんて、遅いですよ。絵に描いた餅になっちゃいますよ。

緊急輸送路の電柱の地中化計画も早急に

 電柱の話、しましょう。先ほどこれ見せましたですよね。電柱、これ大変な状況になってくると思う。見たってわかるように、これ通れなくなっちゃうんですね。電柱のいわゆる電線の地中化、沿道のですよ、どういうふうに進めようとしていますか。

上原安全管理局長:平成21年度の道路局の電線共同溝の整備予定を聞いてまいりました。継続整備中が鶴見区の3路線、それから中区から磯子区にかけての根岸地区、緑区の中山駅北口地区、戸塚区の国道1号線と、こういうふうになっております。今後とも引き続き緊急輸送路の無電柱化を進めますとともに、都市計画道路の新設・拡幅事業にも拡大を図るなど、限られた財源のなかで可能な限り推進していくということでございます。

大貫議員:先ほど可能な限りとおっしゃったでしょ。これもだめなんですよ。東京都やっていますよ。いかがですか。東京、説明してください。

上原安全管理局長:東京都における電線の地中化の実績でございますが、都道につきまして総延長距離2328キロメートルに対し、606キロメートルを平成20年3月末現在までに整備したということでありまして、整備率は26%ということであります。

大貫議員:東京はそういうふうにやって、やっているんですよ。横浜も国際都市ですよ。電線の地中化の問題でいうと、先ほど横浜の場合おっしゃってましたね。横浜の実績おっしゃってましたね。緊急輸送路の沿線での実績を伺いますが、いかがでしょうか。

上原安全管理局長:横浜市での電線地中化の実績でありますが、横浜市では共同溝事業を始めまして191.7キロメートルが平成20年3月末までに整備されております。ただしこれは緊急輸送路沿いの電線の地中化は、この内数としてあるのかがわかりません。

大貫議員:ですから、先ほどいったように、緊急輸送路は大事だというのは当然ですよね。それなのに、大変な状況というか、閉塞状況になることがわかっていて、どうして沿線の建物も電柱も倒壊すること、わかっていながら、そういうふうに計画がないんですか。これ大問題だと思いますが、いかがですか。

上原安全管理局長:ご指摘はもうそのとおりだというふうに思います。ですから、東京都の例を参考としながら、横浜市も可能な限りは、できる限り、努力をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。以上です。

大貫議員:できる限り、わかるんだよ、やろうとしているのは。計画をつくりますか。目標をたてて計画をつくりますか。そこだけはっきりしてください。

上原安全管理局長:安全管理局としては、耐震対策はこれ以上重要なものはないと思っておりますので、来年度以降の財政当局に対して一心に要求をしてまいりたいと、こういうふうに思っております。

大貫議員:答えていないな。違う答えですよ。計画をたてるかといっている。はっきりたててください。

上原安全管理局長:失礼いたしました。緊急輸送路沿いの建築物の耐震化、それから緊急輸送路沿いの電線の地中化、それぞれまちづくり局と道路局に対して、安全管理局として、この必要性についてさらに強く訴えてまいりたいと思います。

大貫議員:時間がないんで、計画を立ててください。以上です。


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