厳しい時だからこそ市の財政力とマンパワーをくらし向上に
議会最終日 日本共産党市議団が予算組替動議
横浜市議会は20日閉会を迎え、2015年度予算に対する採決が行われました。採決に先立って日本共産党は予算組替動議を提出しました。
組み換えの主な内容は、不要不急の大型公共事業の凍結・中止等の見直しで捻出した市債と一般財源の合計182億3,000万円を、中学校給食の実施、特別養護老人ホーム建設の200床追加、防災行政無線の設置など8事業に充てるというものです。
趣旨説明に立った日本共産党のあらき由美子議員(写真右)は、組み替えの理由として、安倍政権による経済政策・アベノミクスで日本経済は好循環の局面に入ったと政権与党は盛んに吹聴しているが、多くの国民の暮らし向きは消費税の引き上げや社会保障の全面的切り下げで、厳しさが増すばかりだとして、「こういう時だからこそ、市民の暮らしが良くなるよう、その財政力とマンパワーを振り向けることが、いよいよ重要」と述べました。そして、必要性が高く市民の要望も強い事業を行うべきだとして、予算の再提出を要求しました。
採決の結果、日本共産党以外の反対多数で否決となり、一方市長提案の予算案は自公民等の賛成多数で全て可決されました。
予算組替動議の主な内容
(1)不要不急の大型公共事業の見直し等
①高速横浜環状道路北西線・南線整備事業の凍結 市債 106.5億円、一般財源 3.7億円
②埋立事業会計部分を除く南本牧ふ頭建設事業の凍結 市債 49.2億円
③上大岡西口地区再開発事業への繰出金を2分の1に縮減 一般財源 18億円
④新市庁舎整備経費全額カット 一般財源 0.9億円
⑤IR等検討費全額カット 一般財源 0.1億円
⑥費用弁償・海外視察費全額カット 一般財源 0.4億円
⑦線引き見直し経費、大都市制度関係経費全額をカット 一般財源 0.3億円
⑧配達弁当導入経費全額をカット 一般財源1.8億円
⑨病院事業会計への一般会計繰入金を減額
一般財源 1.4億円
以上捻出した市債155.7億円、一般財源26.6億円合わせて182.3億円を捻出
(2)市民向け事業の拡充、復元を図る所要額
①中学校給食の実施(2016年1月より開始、4年計画で全校に)施設整備費 59.1億円(市債充当、他に国庫補助金6.6億円見込)、運営費 3.7億円
②小3での35人学級の実施
施設整備 市債 1.4億円、人件費 6.3億円
③小6まで小児医療費助成制度を拡大 一般財源 5.6億円
④就学援助現行認定基準を2013年度基準に戻す 一般財源 0.5億円
⑤特別養護老人ホームの建設(200人定員) 市債 8.8億円。
⑥同報防災行政無線の設置事業(2か年計画で計4千か所) 市債 60億円
⑦市営住宅の新規建設150戸 市債 3.3億円、一般財源 9.3億円
⑧生活道路・歩道整備予算に10億円上積み(市債)
以上8施策に市債142.6億円、一般財源25.4億円を支出
(3)一般財源1.2億円を予備費に繰り入れ
(4)市債13.1億円を削減
(5)病院事業会計の歳入歳出予算を1.4億円減額
組替動議の趣旨説明および動議内容について、詳しくはこちらをご覧ください。
※週刊「こんにちは横浜市議団です」は、都合によりしばらくお休みします。
◇週刊ニュース「こんにちは横浜市議団です」は、原則として毎週水曜日発行です。PDF版は下記からダウンロードして、ご自由にお使いいただけます。なお、ご使用の場合には市議団までご一報いただけると幸いです。
「こんにちは横浜市議団です」2015年3月25日(PDF版)