横浜市繫殖センター視察
12月11日と15日に私が担当している常任委員会が開かれました。
以前から、「3日開催になるかも?」など言われていましたが、2日間に。しかし、前日に委員会の副委員長が「指定管理者の評価が低すぎる!これでいいのか?」と、言われたことにより、日程の調整のため委員長が走り回り、「明日、常任委員会が終わってから、動物園に視察に行きますか?」と聞かれ「行きたいですけど、時間が・・・」と、その後、日程の件は二転三転し、11日に脱炭素・G局の審議の後に、みどり環境局の動物園の指定管理者の指定の議案と、請願2本の審議をするということに決まりました。議案審議の中で、自民党さんから指定管理に関しての資料請求を依頼。15日に採決という、会期中継続審査という決論になりました。
11日のみどり環境局の審議で、私は、横浜市繁殖センターの大切さや20年間直営で運営してきたことの意義なども、局長や担当の職員に語っていただき、繁殖センターは直営のままで残してほしいという思いで「議案に反対します」と、意見表明をしました。
ちょっと時間を巻き戻して、事前の委員会説明で、指定管理者の指定の説明資料をいただき、説明をしていただいた時に、私は「この説明の中に繫殖センターが書かれていませんが、これは、どういうことですか?」と聞いたところ「繫殖センターは横浜動物園と同じ敷地内にあり、以前の常任委員会で指定管理になることの説明をしているので、書かれていません」と言われました。「議案で出されたのは、今回が初めてなのに、これじゃ隠しているみたいじゃない?」と、言うと「そうですかね・・・」と複雑な表情の担当さん。
さて、時を進めて、11日の委員会終了後、委員会室がざわざわ。私は、議員室の自席に戻ると、委員長がお見えに。「明日、有志で、ズーラシアと繫殖センターを視察しましょう!」と、言われ「はい!行きます!」と返事した。
12日の9時にズーラシア管理センターから車で、繫殖センターへ。初めて伺う繫殖センターは野毛山動物園とほぼ同じ広さの約3.3㌶と聞きました。ここには、世界でも横浜でも希少な絶滅に瀕している鳥や動物、カエルなどの繁殖、種の保存のための人工交配、精子や卵巣の凍結保存も行っています。
センター長は「ここにいる動物で4本脚は、マレーバクだけです。」と、建物に入る前に話され、「あちらの建物には、ライチョウの繁殖をしている施設です。鳥インフルエンザが流行しているので、お見せすることはできませんが、やっと冷房を切ることができました。寒い所に住んでいるので、空調には気を使います」と、話した。センターの入口で2回目の靴裏の消毒をして、マレーバクの赤ちゃんと対面。「大きい!!」赤ちゃんには、見えないくらいに立派に成長している。すくすく育っていて、何だか嬉しくなる。そして、この繁殖センターの最大の成果。インドネシアのバリ島にしかいないめちゃくちゃ希少な固有種カンムリシロムクと対面。真っ白の羽根、目の淵には、きれいなブルーのアイシャドウを塗っているかのようなきれいなムクドリ。「床に落ち葉が敷いてある部屋の子たちは、カップルが成立して、繁殖の準備をしています。床に落ち葉がない部屋の子たちは、お見合い中です」と、センター長。面白い。カンムリシロムクは、現地で絶滅の危機に瀕していたところ、繫殖センターでは162羽のペアを現地に戻し、現地での繁殖も進められ、街中で再びカンムリシロムクを見かけるまでに個体数を回復したそうです!!
更に外の広いケージの前にきれいな鳥が見えた!何だっけな・・・?外国の鳩・・・。いかん思い出せない・・・。居た!カグ―!ニューカレドニアの飛べない鳥。1羽がこちらに来てくれて、頭の飾り羽立てて見せてくれた。そしてチーチーと鳴いて、お喋りしているみたい。聞く所によると、この個体は「人工飼育された子なので、人なっこいんですよ」と、可愛らしい子でした。
横浜市内ではほとんど見られなくなったツチガエルや上瀬谷開発で、工事の際に出てきたカエルたちも保護しているそうです。
そんな大事な大事な施設を守りたい。届いた資料とにらめっこして、どれだけ大事な施設なのか、指定管理者制度がもたらすことが何か、私なりに書いて、15日の委員会に臨んだ。
当日、指定管理者の指定に反対したのは、私だけでした。
一緒に視察した方々は、何を視て来たのでしょうか??とてもやりきれない思いになり、現場で頑張っている職員のみなさんの顔が浮かんだ。指定管理料の中から、収益を上げるとなれば、必ずどこかを削らなければならない。そうなれば、今の処遇としては、市の職員で、協会に派遣というかたちでも、今後、採用される方々の処遇になりかねない。有期雇用で専門的な知識を有している方が、働いてくれるだろうか?そして、現在の貴重な経験や技術がしっかり継承されるのか。本当に心配になる。
儲からない事業だからこそ、公が責任を持って運営をしてほしいと、今でもそう思っています。








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