小児医療費、学童保育・・・議員は市民の切実な要望に耳を傾けよ
横浜市議会は26日最終日を迎え、市長提出議案51件、議員提出議案3件および請願9件の採決が行われました。採決に先立って、あらき由美子議員が日本共産党を代表して反対討論を行いました。
横浜市中期4か年計画の基本となっているのは2006年に策定された基本構想です。あらき議員は、中期計画では基本構想の「横浜は平和や人権の尊重を基調として」という視点が欠落し、政府の「骨太方針」「日本再興戦略」の焼き直しが目立つものとなっていると批判。企業支援やハード整備が中心で、市民の暮らし応援が後景に追いやられていることなどから、中期計画は抜本的に見直しすべきと主張しました。
第2期横浜市教育振興基本計画については、少人数教育の推進や中学校給食の実施が盛り込まれていない一方で、子どもを平等に扱う公教育をゆがめることが危惧されるグローバル人材の育成が含まれていることなどの理由で、反対しました。
地方教育行政の法改正による横浜市教育委員会教育長の給与条例等の改正案については、教育行政への首長や自民党議員などの介入に道を開く危険があると述べました。
また、あらき議員は、消費税増税の撤回と再増税の中止、学童保育の充実・発展、中学校給食の実施、少人数学級の拡大等、子どもの医療費助成拡充などを求める8件の請願について、いずれも中期計画に盛り込む内容であり、採択すべきと主張しました。
特に、子どもの医療費助成制度の拡充については、公明・民主・結ぶ会の各会派は今秋の決算特別委員会でも早期実現を求めていたにもかかわらず、今回の常任委員会では不採択としたことを批判。学童保育の充実・発展については、市の人口の約1割近くの32万4000人の署名があり、各会派の議員は地元地域での学童保育クラブとの懇談会などを通じてその実態を承知しているはずなのにどうして不採択とするのかと述べました。
採択の結果、自民・民主・公明等の賛成で市長提出議案51件および議員提出議案3件はすべて可決され、請願9件のうち1件(UR賃貸住宅の家賃制度等の改善を求める意見書の提出)は採決、日本共産党が採択を主張した8件は不採択となりました。
あらき議員の反対討論全文はこちらをごらんください。