消費税増税でバス、上下水道料金値上げ
増税分を転嫁するなと古谷議員が反対質問
横浜市は、来年4月の消費税増税に伴い、公共料金の値上げ案を議会に提出しました。市営地下鉄、市営バス、上下水道料金など17事業で消費税増税分の3%相当額が値上げされ、総増税額は57億円となります。実施時期は、地下鉄料金以外は4月から、地下鉄料金はシステム改修に時間を要するため6月からです。
バス乗車料と地下鉄運賃は、ICカードと現金支払いで料金が異なり、現金支払いによってICカードより多く徴収した分を定期券の減額調整などに使う予定です。
消費税増税後の経済動向を見極めよ
横浜市議会で3日、日本共産党の古谷やすひこ議員は、消費税関連について質問しました。
古谷議員は、日本共産党が国会で国民のくらしと経済を守るために来年4月からの増税中止の一点で各党に共同を呼びかけていると述べ、林市長に消費税増税で市民生活や市内の景気がどう変わるかの認識を問いました。
古谷議員は、消費税が5%に引き上げられた際にはバス料金にすぐに転嫁しなかった例を上げ、「増税反対だが、4月からすぐに転嫁するのではなく、市民の暮らし向きや経済動向を見極めることも必要だ」と述べました。
林文子市長は9月議会で「厳しい環境にある中小企業や社会的に弱い立場の皆様などへの十分な配慮を行った上で、消費税を引き上げることは必要」と述べています。古谷議員は「税金の取り方一つで人の生き死にが決まる」として、低所得者向けの配慮を国に求めるとともに、市として料金引き下げを含めた対策を検討するよう求めました。
林市長:市民負担は増えるが・・・
林市長は、消費税増税により市民や中小企業に負担が増加するのは確かであるが、政府の経済対策に中小企業への支援の評価や住民税が非課税の方に対しての現金給付などが盛り込まれており、本市としてもこれらの実施に向けて着実に準備を進めていくと答弁。
消費税転嫁の時期については、消費税は最終消費者が負担することを予定した税であり、公共料金の改定については税負担の円滑かつ適正な転嫁を基本として対処するという国の方針から、来年4月からお願いしたいと述べました。
市民生活を苦境に追い込む転嫁はやめよ
古谷議員は、総務省の家計調査では勤労者世帯の可処分所得は前年同期比で1.5%の実質減少、二期連続で減っているなか、これ以上市民に負担を強いることは市民生活を本当に苦境に追い込むことになるため、転嫁をやめるよう求めました。
消費税増税に伴う公共料金の値上げ
◯バス乗車料
大人 210円⇒220円(IC:216円)
小児 110円⇒110円(IC:108円)
◯地下鉄運賃
初乗り 大人 200円⇒210円(IC:206円)
2区 大人 230円⇒240円(IC:237円)
◯水道料金 15㎥/月* 1,749円⇒1,799円
◯下水道料金 15㎥/月* 1,323円⇒1,360円
*1戸当たりの1か月平均使用水量
◯その他、水道利用加入金、工業用水道料金、貸切バス運賃、市立病院等における保険外診療、港湾施設の上屋使用料、卸売市場の市場使用料、施設使用料、食肉市場市場使用料、食肉市場施設使用料、と畜場と室使用料、山下町地下駐車場定期駐車券料金、メモリアルグリーン(芝生型)管理料については、消費税増税3%相当分を値上げ
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「こんにちは横浜市議団です」2013年12月4日(PDF版)