古谷議員:日本共産党を代表して、山中市長の退職に伴う退職手当を支給しないこととする議案について質問します。今回、山中前市長は辞職し、その際退職手当についても受け取らないとの意思を示されたと聞いています。しかし、今回、市会に提出されているのは、単なる市長個人の意思表明ではありません。市長の退職手当を不支給とすることについて、市会として議決を求める議案です。そこで、職務代理者に、市としての考え方を確認します。今回、市長が退職手当を受け取らないという意思を示されたことを受けて、本議案が提出されたということですが、市として、今回の退職手当不支給の理由をどのように整理しているのでしょうか。単に「本人が受け取らないと言っているから」ということなのか。それとも、今回の第三者調査によって明らかになったパワーハラスメントなど、市長としての責任を踏まえたものなのか、市としての考え方を伺います。
平原副市長:退職手当不支給の理由ですが、前市長自らが退職手当を受け取る立場にないと発言されておりまして、これは第三者調査結果の内容やその後の経過等を鑑み、市長としての責任を踏まえて退職手当を受け取らないと判断されたものと考えてございます。私どもといたしましてもその判断を是といたしまして、今回特例条例を提案したものでございます。
古谷議員:仮に、今回の退職手当不支給を、市長としての責任の取り方の一つだとするのであれば、退職手当を受け取らないことだけで、今回の問題に対する責任を果たしたことにはならないと考えます。なぜなら、第三者調査で明らかになった問題は、市長個人の問題にとどまらず、市役所の職場環境や組織のあり方、市政への信頼にも関わる問題だからです。そこで伺います。市として、山中市長の退職と退職手当の不支給によって、今回の問題に対する責任がすべて終わると考えているのでしょうか。それとも、前市長の退職後も、横浜市として責任を持って取り組むべき課題が残っていると考えているのでしょうか。伺います。
平原副市長:前市長の退職や退職手当の支給によって今回の事案に関する本市としての対応が終了するものではございません。引き続き真摯に対応してまいります。現在市長の言動にかかる第三者調査報告書において指摘された課題を踏まえまして、公選職の市長から職員を守る取り組みや心理的安全性の高い組織づくりについて庁内で議論をしております。職員一人ひとりが安心して力を発揮できる職場環境づくりを進め、市政運営への信頼を早期に回復できるよう取り組んでまいります。
古谷議員:次に、被害を受けた職員への対応です。第三者調査によって、職員が実際にパワハラを受けたと認定された事例が明らかになっています。市長が退職され、退職手当が不支給となったとしても、被害を受けた職員の被害が、それによって回復するわけではありません。そこで伺います。市長の退職後も、被害を受けた職員への必要な対応、職場環境の改善、再発防止について、市として責任を持って継続していくということでしょうか。今回の第三者調査は、単に過去の事実を明らかにするためだけではありません。調査によって明らかになった事実を、今後の市政運営、市役所の組織風土の改善にどうつなげるかが重要です。そこで伺います。市長退職後も、第三者調査で明らかになった事実と指摘を踏まえ、被害を受けた職員さんへのケアと被害回復に努めること、また再発防止策について市として検証し、必要な改革を進めていくことを進めていくべきと考えますが、市としての考えを伺います。
平原副市長:すでにハラスメントや健康相談等の相談窓口を改めて周知し被害や影響を受けた職員の対応を進めております。また既存の相談窓口とは別に新たな相談支援窓口についても設置していこうと考えております。さらに市長等の特別職を対象としたハラスメント防止条例の制定をはじめ、副市長等による牽制機能や意見を伝えられる組織風土の醸成など再発防止等信頼回復を向けて必要な対策の具体化を進めてまいります。
古谷議員:そしてそのためには、市長の退職後も、第三者調査に関する資料や庁内での検討記録などについて、適切に保存し、市会からの資料要求や調査に対して、必要な情報を適切に提供していく考えでしょうか、伺います。
平原副市長:第3者調査に関する資料については調査員が実施された調査の内容に関する資料は本市では保有しておりません第3者調査に係る弁護士選定に関する資料や調査への提供資料その他庁内における再発防止に向けた検討資料など本市が保有している資料については法令にのっとり適切に保存するとともに市会からの資料要求等についても真摯に対応してまいります以上古谷議員のご質問にご答弁申し上げました。
古谷議員:今回の議案について、日本共産党は、山中市長が退職手当を受け取らないということ自体について異議を唱えるものではありません。しかし、私たちが問いたいのは、退職手当を受け取らないことによって、今回の問題を終わらせてしまってよいのかということです。前市長の退職手当が不支給となったとしても、先ほど指摘した通り、被害を受けた職員への対応、職場環境の改善、第三者調査で明らかになった問題の検証、そして再発防止と市政への信頼回復という課題は残ります。今回の退職手当不支給をもって、今回の問題を終わらせるのではなく、市長退職後も横浜市として責任を持って検証と改革を続けていく。このことを求めて質問を終えます。
