2026年4月16日
横浜市長 山中 竹春 様
日本共産党横浜市会議員団
団長 古谷やすひこ
横浜市は、今年も18歳と22歳の市民の個人情報を、本人の同意も取らずに自衛隊に渡そうとしています。 昨年は、自衛官などの募集案内を送付するために、18歳と22歳を迎える対象者である68,062人の住民票上の住所・氏名を自衛隊に提供しました。また、15歳についても、自衛隊から依頼があった23,508人の情報を市として抽出し、市庁舎での閲覧が行われたと聞いています。
現在の自衛隊は、2014年に安倍元首相が推し進めた、アメリカが起こす無法な戦争に協力するための集団的自衛権の行使を認めるとした安保法制の制定以降、アメリカ軍と一体化するような戦闘訓練や組織の強化が行われています。 これは日本国憲法が目指す不戦・専守防衛の観点から大きく逸脱した事態が進展しているのではないでしょうか。
戦前、兵を召集するための召集令状(赤紙)は、郵送ではなく、役場の兵事係が直接家まで届けたと聞いています。戦場へ送り出す直接の役割を役場が担っていました。二度とその時代を繰り返すわけにはいきません。
市はホームページに、3月30日付で「自衛官募集事務における自衛官等募集対象者情報の提供について」との表題で周知しています。また、そのページの中で「自衛隊への情報提供を希望しない方へ(提供する情報からの除外の申し出の受付について)」の項目を設置しています。しかし、「私を除外して」と表明すること自体が、自らの内心を表明させることとなり、憲法19条を侵害するものではないでしょうか。
自衛隊からのどのような働きかけがあろうとも、地方自治体が外部の組織に対して住民の名簿を提供することは、住民基本台帳法に反するものです。住民のプライバシー権を侵害するものであり、到底地方自治体がすべきことではないと考えます。
政令指定都市の中でも、さいたま市、千葉市、広島市は自衛官および自衛官候補生の募集に係る情報提供をしていません。広島市などに伺うと、「自衛隊法施行令第120条による『(略)市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる』との規定はあるが、あくまで『できる規定』であり、個人情報の保護に関する法律第69条第1項の『法令に基づく場合』とは解釈できないことから、提供していない」とのことです。
横浜市は、自衛隊への名簿提供を国からの「法定受託事務」としていますが、募集に関する事務の一部が「法定受託事務」であって、名簿提供はあくまでも国からの「依頼」「お願い」にすぎません。国の通知でも「技術的助言である」と明らかにされています。防衛大臣に対して行う報告や資料提供の判断の中で、最も尊重しなければならないのは、個人(住民)のプライバシー権です。
私たちは毎年同様の申し入れを行っていますが、本年も下記の対応を求めます。
記
一.自衛隊へ市民の個人情報名簿の提供は行わないこと。
一.2021年度から個人情報を提供してきたことを「広報よこはま」や市HPなどに掲載すること。
以上
