お知らせ ・ 見解/声明
2026年4月1日

NEW!2026年第1回横浜市会定例会を終えて

2026年3月30日 
日本共産党市議団団長 古谷やすひこ

1月28日から開催された2026年横浜市会第1回定例会は、各局の予算案を審議する予算特別委員会を経て、3月24日に閉会しました。山中竹春市長が編成した2兆993億円の新年度一般会計予算案などは、自民、公明、立憲、維新、国民(民主フォーラム)などの賛成多数で可決されました。

2026年度予算は、物価高による所得増の影響で「税収」が増える見込みです。大切なのは、この増えたお金が本当に「市民の暮らし」を支えるために使われているかという点です。自治体の本来の仕事は、営利目的の民間企業とは違い、住民の幸せ(福祉)を守ること。この「公共」の役割を後退させず、さらに前進させるための予算案を求め、議会で論戦を挑みました。

日本共産党横浜市議団の今予算への評価

日本共産党横浜市議団は、予算案に盛り込まれた以下の施策については市民要望が実現するもので、党市議団として要望してきたことであり賛成です。

●小児医療費助成の18歳までの完全無償化

●避難所環境の改善(体育館へのエアコン設置加速、トイレ洋式化、備蓄品増)

●がん検診の充実

●特別養護老人ホーム待機期間の短縮

●図書館取次拠点増

●地域交通の拡充(地域ミニバス運行)

●防犯灯の増設など

一方で、以下の項目については市民生活を圧迫、あるいは公金の使途として不適切であるとし、予算に反対し、改善策を提案しました。

  • 過大規模を見直さず、チケット代が高額化した国際園芸博覧会
  • 上瀬谷の巨大テーマパーク・物流事業者の利益のための新たなインターチェンジ建設、瀬谷駅から巨大テーマパークを結ぶ新たな交通。
  • 関内駅前の民間巨大タワービルに330億円もの公金をつぎ込む計画
  • 市内雇用や経済波及への寄与が不透明な企業立地促進条例
  • 緑を守り切れていないみどり税
  • 希望者全員に支援が届かない高等学校奨学金
  • 議員の海外視察費

また、公的役割が求められる分野での民間移管や職員削減も問題視しています。具体的には、公設民営だった鶴見資源化センターの民設民営化や、本市が「種の保存」等で他都市をリードしてきた繁殖センターの指定管理者制度への移行、小学校4校および公立保育園1園の給食民間委託が挙げられます。5か所目の児童相談所が開所されたものの、法で定められた児童心理士などの専門職配置が依然として不足している問題も解消されていません。

医療分野では、診療報酬のプラス改定も物価高騰に追いつかない水準です。市として民間病院の状況を把握し、国への要望や独自の支援を行うことが求められます。

その他、リニア残土を受け入れる新本牧ふ頭整備事業を含む港湾整備事業費会計、高すぎる保険料が課題の介護保険事業費会計、保険料が引き上げられる後期高齢者医療事業費会計および国保事業費会計について、市民の暮らしを圧迫するものとして反対しました。

山中市長のパワハラ問題について

1月中旬に人事部長が実名で告発した山中市長のパワハラ疑惑について、市会は1月28日の本会議で、真相究明と適切な調査を求める決議を全会一致で可決しました。これを受け、市は利害関係のない弁護士3名による第三者調査を2,000万円の市費で依頼。3月16日から本格的な調査が開始され、告発者や被害を受けたとされる職員、市長本人への聞き取りが行われます。調査期間は7月末までとの見通しです。

議会中、市長は自ら一部の発信の事実を認めつつも、パワハラであることは認めず、「第三者調査で真相が明らかになる」として説明を避けました。党市議団はこの姿勢を強く問題視しています。ハラスメントは重大な人権侵害であり、被害者救済と再発防止には、当事者による明確な認識と説明責任が不可欠です。ましてや市民の代表である市長には、失われた市政への信頼を取り戻す責務があります。この点が曖昧なままでは、予算審議の前提を欠くと指摘しました。

園芸博と上瀬谷開発

来年開催の国際園芸博覧会は、物価高で建設・運営費が大幅増額されました。1,000万人という非現実的な集客目標や、当日5,500円の高額なチケット代は市民負担が重く、赤字補填の仕組みがない点も過去の「Y150」の失敗を繰り返しかねません。

また、上瀬谷開発では花博後に誘致することが予定されている巨大テーマパークや、同地域内に設置される物流ゾーン業者が最大の利益を「新インターチェンジ」や、駅と直結する「地下トンネル交通」に多額の税金が投入されます。企業に応分の負担を求めず、住民の地盤沈下への不安も解消されないままの事業推進は認められません。

中学校給食と山下ふ頭の再開発

中学校給食:今年4月から始まるみんなが食べられる中学校給食の実施は、長年の市民要望の実現として歓迎します。しかし、デリバリー方式では温かさの確保や労働環境、異物混入リスクなどの課題を解決できないため、可能な箇所から順次「学校調理方式」へ転換することを求めました。

山下ふ頭再開発: 多くの市民から寄せられた「自由に入れる、緑と海辺の空間」という意見が、事業計画案で「緑を増やす」形として示されたことは評価します。しかし、整備手法が民設民営である点には強い懸念を抱いています。山下ふ頭は市民の財産です。計画が真に市民の要望に沿うものとなるよう、引き続き求めていきます

【本会議での党市議団の質問と市長等答弁の概要】

1/28 重点支援地方交付金等 議案関連質問 みわ智恵美議員

物価高対策の補正予算について、市民一人あたり約6,000円規模では「重点支援」とは言えず不十分だと指摘。市独自の財政出動による支援強化を求めました。また、医療・介護・保育などの現場が物価高と消費税負担で厳しい実態にあるとして対策を要求。電子クーポンが使えない人への支援の遅れ改善も訴えました。一方、市長は国と連携した対応を強調するにとどまりました。

2/10 現年度議案関連質問 宇佐美さやか議員

不登校の児童生徒が約1万人に達している現状を踏まえ、その原因を学校のあり方にあると指摘し、教育環境の改善を求めました。教員の多忙化が子どもと向き合う時間を奪っているとして、授業コマ数の削減や正規教職員増を要求。あわせて、保育や福祉分野、市営住宅の削減問題にも触れ、市の公的責任をただしました。教育長は不登校について複合的要因を挙げ、学校内外の支援充実で対応すると答弁しました。

2/18 現年度議案討論 大和田あきお議員

「こども誰でも通園制度」に関する条例改正などに反対しました。制度の趣旨は認めつつも、人員配置や面積基準の緩和が子どもの安全と保育の質を損なう恐れがあると指摘。特に保育士増員が不要とされる点や、少人数での運営を認める特例を問題視しました。さらに監査体制の強化や低い報酬水準の見直しも求め、「支援の名で現場を疲弊させてはならない」と訴えました。

2/18 予算代表質問 古谷やすひこ議員

予算代表質問に立ち、山中竹春市長のパワハラ疑惑を厳しく追及しました。1月28日に全会一致で可決された真相究明決議を踏まえ、市長の説明責任と市政停滞への認識をただしました。「ポンコツ」発言や恐怖で統制する姿勢を問題視し、再発防止へ第三者チェックや規定整備を提案。市長は「重く受け止める」としつつ第三者調査を強調し、具体的説明は不十分にとどまりました。

2/20 予算関連質問 白井まさ子議員

予算関連質問に立ち、建設労働者の賃金問題と中学校給食の課題を取り上げました。建設分野では、担い手不足が深刻な中、技能労働者の賃金が十分に行き渡っていない実態を指摘し、市として把握と改善を求めました。中学校給食では、デリバリー方式に対する生徒からの「変えてほしい」などの多くの声が届いていることや配送遅延の課題、増加する異物混入の問題を示し、できるところから学校調理方式に切り替える計画をもつことを定期しました。市長は現行制度の改善に取り組むと答弁しました。

3/11 追加議案質問 古谷やすひこ議員

追加議案に対する質問に立ち、議員歳費の引き上げと市長のパワハラ疑惑をただしました。歳費引き上げについては、物価高のもと市民の理解は得られないと指摘し、特別職の報酬は慎重に見直すべきと主張。あわせて市長の不適切発言や行為の疑惑について具体的に問い、真相解明を求めました。これに対し市長は第三者調査を理由に答弁を控える姿勢を繰り返し、十分な説明はありませんでした。

3/18 総合審査 古谷 やすひこ

市長のパワハラ疑惑について質疑。パワハラは人権侵害だと指摘し、市長の認識や説明責任を追及。市長は「あってはならない」としつつ、自身の発言については「行き過ぎた表現」「趣旨としてあった」と認めました。一方で第三者調査への影響を理由に調査とは関係のないことへの答弁も控える場面も多く、市長が受けたハラスメント研修資料が提示されない問題、最初の市長会見で使った記録はないとするなど、説明責任を果たそうとする姿勢は見られませんでした。

3/24 「修正動議への賛成討論」 白井まさ子議員

議員報酬や副市長給料の引き上げに対し、市長給与とあわせ議員報酬も据え置くとする修正動議の賛成討論に立ちました。物価高で市民生活が厳しい中、市費による引き上げは理解を得られないと指摘しました。横浜市の議員報酬は政令市で最高水準にあり、さらなる引き上げではなく見直しこそ必要と強調し、議会の自制と改革を求めました。

3/24 「人事議案(副市長の選任)への反対討論」 みわ智恵美議員

副市長の選任の議案に反対討論を行いました。新しく選任される方の就任自体には異論はないとしつつ、パワハラ疑惑の調査が進む中で、コンプライアンス委員会委員長でもある伊地知副市長が辞任することは問題だと指摘。調査結果の受け止めや説明責任が問われる重要局面での責任者の交代は不適切と批判しました。議案は賛成多数で可決されました。

※3/24予算案への反対討論は宇佐美さやか議員が行いました。内容の趣旨は前文と同じなので省略します。

【予算特別委員会で取り上げたテーマ】

2月24日(火)~3月18日まで

<経済局関係> 宇佐美さやか

  • 小規模事業者支援の強化

<資源循環局関係> 宇佐美さやか

  • 鶴見資源化センターの再整備
  • プラスチック資源のリサイクル
  • 事業系ごみの適正処理に向けた取組

<交通局関係>みわ 智恵美

  • バス乗務員の人財確保
  • バス利用者へのサービス向上
  • 障害者雇用に関する取組

<こども青少年局関係>みわ 智恵美

  • 児童相談所の専門職の配置
  • 虐待死ゼロ
  • こどもの性被害防止
  • 児童家庭支援センターの充実
  • 放課後児童クラブ指導員の処遇改善等

<港湾局関係>宇佐美 さやか

  • 山下ふ頭再開発

<建築局>古谷 やすひこ

  • セーフティネット住宅
  • よこはま防災力向上マンション

<下水道河川局関係>みわ 智恵美

  • 流域治水の推進における戸塚駅周辺浸水対策
  • 下水道の技術開発と人材育成
  • マンホールトイレ設置助成制度

<教育委員会関係>白井 正子

  • 特別支援学校スクールバスの増便
  • 中学校給食
  • 高等学校35人学級の実現

<脱炭素・GREEN×EXPO推進局関係>古谷 やすひこ)

  • GREEN×EXPO 2027開催における懸念事項

<健康福祉局関係>古谷 やすひこ

  • 虐待を生まない障害者グループホームの指導体制
  • 障害者グループホームの重度化対応モデル事業
  • 障害者就労支援センター

<消防局関係>みわ 智恵美

  • 救急搬送先医療機関の選定方法
  • 保健師配置の意義
  • 消防署夜間受付勤務
  • 消防団器具置場の建替え

<水道局関係>白井 正子

  • 老朽給水管の改良工事
  • 鋳鉄管の更新・耐震化
  • 飲料水の備蓄

<医療局・医療局病院経営本部関係>古谷 やすひこ

  • 市民病院の経営状況
  • 救急医療体制の確保
  • 横浜市医師会聖灯看護専門学校の学生確保

<みどり環境局関係>古谷 やすひこ

  • 動物園運営
  • 公園トイレ

<市民局関係>白井 正子

  • 行政サービスコーナーの廃止
  • 地区センターにおける災害対策

<総務局・デジタル統括本部関係>みわ 智恵美

  • 地域防災拠点等の在り方 
  • 新たな内水ハザードマップ
  • 防災行政用無線の位置づけ
  • 職員の健康相談の在り方
  • 児童相談所の専門職配置 

<国際局>大和田 あきお

  • 国際平和への貢献
  • 外国人に対する差別・排外主義への取り組み

<都市整備局関係>宇佐美 さやか 

  • 関内駅前の再開発事業
  • 横浜ノース・ドックの早期返還

<にぎわいスポーツ文化局関係>白井 正子

  • 横浜未来の文化ビジョン
  • 区民文化センター
  • 若者の文化体験の拡大

<政策経営局関係>みわ 智恵美

  • 男女共同参画の推進
  • 指定管理者制度

<道路局関係>大和田 あきお

  • 県道大船停車場矢部の歩道整備(交通安全対策事業)
  • 戸塚駅東口のエスカレーター設置
  • 戸塚区の桂町戸塚遠藤線の横断歩道

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