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不登校特例校から見えた「新しい可能性」子ども一人ひとりに寄り添う教育を横浜でも2025.11.12号

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鎌倉市・由比ガ浜中学校を視察
11月6日、日本共産党横浜市議団5人は、鎌倉市が今年4月に開校した「不登校特例校(学びの多様化学校)」、鎌倉市立由比ガ浜中学校を視察しました。学校に通うことが難しい、集団生活になじめないなど、さまざまな事情をもつ子どもたちが、安心して自分らしく学べる新しいタイプの公立中学校です。 

定員は各学年10人、全体で30人ほど。教員やスクールカウンセラーなど21人がきめ細かく支援しています。登校後に落ち着いて過ごせる「つどいスペース」や、個別・グループ学習ができる「学び場」など、子どものペースに合わせた環境が整えられています。授業も「学年別」を基本にしつつ、状況に応じて「習熟度別」「異学年」「個別」など柔軟に実施。まさに「学校が子どもに合わせる」仕組みが実現していました。また、保護者懇談会や相談体制が充実し、家庭・学校・地域が連携して子どもを支えています。

横浜市でも不登校児童生徒が増える中、鎌倉のように「在籍校への復帰」だけでなく、「自分のペースで学び、社会とつながる力を育てる」教育が求められています。子ども一人ひとりが安心して学べる多様な学びの場づくりを、横浜でも広げていくことがとても重要だと感じました。

大和市・引地台中学校分教室を視察
11月7日は、大和市の不登校特例校の引地台中学校を視察しました。2022年4月に開校し、市内在住の中1~中3の生徒を対象に、定員30名(各学年10名)転入学を通じて通級・他校からの受け入れを行っています。

制服・校則を設けず、生徒自身が「つくる・決める・決めつけない学校」をコンセプトに掲げ、「学校らしくない学校」づくりに挑戦しています。登校時間も通常の学校とは異なり、午前3単位、午後1〜2単位を基本とし、教育課程を980時間に設定。授業参加は本人の判断に任せるなど、柔軟な運営が特徴です。生徒発案で棚を製作する活動も展開され、体験的・実践的な学びが教科横断で行われています。

この視察を通じて、横浜市においても「学校に行きづらい」「集団生活が難しい」と感じる児童・生徒が安心して学べる場の必要性を再認識しました。生徒一人ひとりのペースや居場所を尊重しながら、社会へつながる力を育む教育環境が整うよう、横浜でも具体的な取り組みが進めるよう、私たちも支えていきます。