○関勝則副委員長 質問の通告がありますので、順次これを許します。 まず、みわ智恵美委員の質問を許します。
◆みわ智恵美委員 日本共産党を代表し質問いたします。よろしくお願いいたします。 委員長、スライドの許可をお願いいたします。
○関勝則副委員長 どうぞ御利用ください。
◆みわ智恵美委員 初めに、市営バス、市営地下鉄の災害時対策について伺います。 毎年のように大型台風やゲリラ豪雨がありますが、雨でも風でも運行するバスにとって風水害への対応は重要です。スライドを御覧ください。(資料を表示)市営バスが運行する10営業所のうち5営業所が洪水ハザードマップ上の浸水エリアに所在しています。 そこで、浸水想定地域の営業所における取組について伺います。
◎三村交通局長 浸水が想定される営業所では、バスの車両を一時的に退避させる訓練を定期的に実施しております。車両の退避には高台にある広い敷地が必要になりますが、現状では退避場所の確保に苦慮しております。引き続きより効率的な車両退避ができるよう、行政機関と敷地の一時利用について調整を進めてまいります。
◆みわ智恵美委員 車両の退避の取組は大変苦労されているのが分かります。市全体で市民の足を守るための取組として必要と感じております。 バス営業所と同様に、洪水ハザードマップ上の浸水エリアには地下鉄駅もあります。大雨予報の中、地下鉄が運行停止となった記憶が私にもありますが、その実態はどうだったのか、伺います。
◎亀本高速鉄道本部長 令和元年10月の台風19号の際には計画運休を行うとともに、地下鉄車両を浸水のおそれがある地下から地上の車両基地に退避させた事例がございます。なお、実際には車両や駅に浸水等の被害はございませんでした。
◆みわ智恵美委員 おっしゃったように、このときは駅や車両に実際の被害はなかったとのことで何よりでしたけれども、浸水を想定して車両を退避させた際に得た教訓、課題を伺います。
◎亀本高速鉄道本部長 台風19号の際には運転再開が翌朝であったため始発からほぼ平常どおり運行することができましたが、仮に日中に運転を再開させるような場合には、車両を退避させてございますので、通常ダイヤに戻すのに時間がかかることが見込まれます。そういう場合にはお客様により丁寧に情報を提供することが重要であろうとの教訓を得ております。
◆みわ智恵美委員 事前の退避については分かりましたが、いつ来るかも分からない地震への対応について伺います。先月末以来、千葉県でも地震が頻発しております。今後、震度5弱程度の強い揺れを伴う地震活動が続く可能性があるとの報道があります。 そこで、市内で地震が発生した場合、地下鉄ではどのように対応するのか、伺います。
◎亀本高速鉄道本部長 震度5弱の例で御説明させていただきますが、交通局が設置した地震計で震度5弱を観測した場合、自動的に総合指令所から各列車に直ちに停車措置を取るように指示を出します。揺れが収まった後に安全確認のため、時速25キロ以下で運転を再開することとしております。また、駅では構内巡回を行い、施設の点検や負傷者の有無などを確認することになっております。
◆みわ智恵美委員 駅で停車しているとき、大地震には津波の予測もされます。横浜市防災計画震災対策編で本市が想定している慶長型地震による津波では地下鉄駅構内が浸水のおそれがあるとなっておりますが、どこでしょうか。
◎亀本高速鉄道本部長 横浜駅から吉野町駅の各駅が浸水するおそれがあるとされております。
◆みわ智恵美委員 津波警報が発表された場合、津波の避難対象区域の駅ではどのように対応するのか、伺います。
◎亀本高速鉄道本部長 津波警報が発表された場合、避難対象区域にある駅では、お客様を構内放送により地上の建物の上層階に避難するように御案内いたします。また、列車は駅の間に停車させないことを基本としておりますが、もし浸水区域内等の駅間に停車した列車がある場合には、できる限り最寄りの駅まで移動し、駅停車後直ちにお客様を地上に避難誘導することになっております。
◆みわ智恵美委員 どの駅も大変乗客が多いところで、乗客の安全確保にかなりの人員が必要と感じます。乗客も交えて訓練が必要ではないかと考えるのですが、これまでそのような取組がされたかどうか、伺います。
◎亀本高速鉄道本部長 例年、地震や風水害だけではなく、テロ対応訓練とか、近年、いろいろな事件が発生しておりますので、駅での対応訓練、列車内の対応訓練、あるいは駅間から避難する訓練など、年ごとにテーマを決めて実施している状況でございます。
◆みわ智恵美委員 津波の高さは低くても地下への浸水は重大事態ですので、あらゆる状況を事前に想定し備えておくことが被害を抑えることにつながっていくと思います。今後も様々な状況を想定してと言われましたけれども、津波というのは本当に大変な事態だと思いますので、改めて乗客の安全安心のために決意を伺います。
◎三村交通局長 最近、地震も多発をしておりますし、駅で働く職員たちが日頃から緊張感を持ってそうした事態、何が起こっても備えられるように、そのためには先ほど亀本が答弁申し上げたような訓練を日頃から積んでおく、いざ本番があったときには訓練のようにやればいいという駅員にも安心してそうした事態に向き合える訓練をこれからも続けてまいりたいと思っております。
◆みわ智恵美委員 かなりの人員も必要だと思いますので、近隣の営業所などとの協力も必要と思います。 次に、市営バスの春のダイヤ改正についてですが、昨年の春のダイヤ改正ではどのような改正を行ったのか、伺います。
◎三村交通局長 令和5年度の春のダイヤ改正では、安全運行と遅延防止に向けた定時性の確保を19の路線で実施いたしましたほか、お客様の御利用が回復した7つの路線で増便を行いました。一方で、お客様の御利用が減少した5つの路線で減便を行うとともに、桜木町とハンマーヘッドを結んでおりましたピアラインを廃止し、結果的に全体で0.4%程度の減便を行っております。
◆みわ智恵美委員 利用が多くなったところで増便するなど取り組んでいただいたということですが、減便をした結果で乗客が乗り切れなかった状況などはなかったのか、伺います。
◎本田自動車本部長 雨天やイベント等により一時的に混雑する状況はありますが、恒常的にお客様が乗り切れないといった状況は発生しておりません。なお、便ごとの混雑状況は、全てのバス車両に装備しております乗降客センサーのデータで確認しております。混雑が集中する時間帯には運転間隔を調整するなどにより対応しております。
◆みわ智恵美委員 先日の本会議で私も質問に上げたのですけれども、市長からは、深刻な乗務員不足が見込まれることから、今年の春は約3%程度の減便を行うとの答弁がありました。これまで以上に減便による乗客への影響が心配されます。昨年を大幅に上回る今回のダイヤ改正の考え方について伺います。
◎三村交通局長 改善基準告示の改正によって乗務員の長時間労働を防ぎ、休息期間をしっかり確保する必要があるため、乗務員の増員が必要になります。一方で、これまで乗務員の採用確保に取り組んでまいりましたけれども、新規採用者以上に途中で退職をする者が増加しているため、一定の路線効率化は避けられない状況でございます。具体的には最終バス時刻の繰上げですとか、夕方から夜間帯での減便などを行うことで路線の維持を図ってまいります。
◆みわ智恵美委員 減便のことについては市民から不安の声が上がっております。 乗務員確保の取組が大切ということですが、今朝の新聞でも一般の労働者と比べてバス乗務員はあまりにも賃金が低い、もっと国は本気で支援をと日本共産党国会議員が政府を追及しておりましたけれども、働き方改革2024は来月やってまいります。こちらのスライドを御覧ください。(資料を表示)これは交通局バス乗務員の年齢構成です。横軸が年齢、縦軸が人数です。グラフの右側、つまり、ベテランの職員が多く、事業の継続性が心配です。人材確保が喫緊の課題と実感いたします。そうした中で交通局が大きく出ました。次のスライドです。小さくて見えないので、タイトルをアップしました。それがこちらのスライドです。「市民の足を守る 横浜市交通局の人財確保作戦!~給与の大幅改善 採用方法の改革~」となっております。私は人財に財の字が使用されていることに感激しました。 そこで、人財確保大作戦の背景と内容について伺います。
◎吉川副局長兼総務部長 採用が困難となりましたバス乗務員を確保するためには、これまでにない取組と思い切ったPRが必要と考えました。そのため、取組の1つ目といたしまして、給与改定ですが、30歳以下の若年層を中心に初任給を引き上げるとともに、在職者についても必要なベースアップを行いました。2つ目でございますけれども、公務員型の教養試験や作文を廃止しまして、民間企業で活用されている適性検査SPIを導入することで、知識を問う選考から人物重視の選考へシフトいたします。そして最後に3つ目でございますけれども、ウエルカムバック制度ということで、何らかの事情で退職した方が再び交通局で活躍できるよう個別相談を行い、可能な範囲で本人の希望に配慮することを考えております。
◆みわ智恵美委員 財の字に交通局さんの思いがあふれていると思いますけれども、この記事を見まして、ほかにも不足している学校の先生、介護士さん、保育士さん、どこでも人財確保大作戦をしてほしいと思ったところですが、交通局で積極的に進めていただきたいと思います。しかし、これは全国的な課題ですので、他都市でも取り組んでいると思います。他の公営事業者との比較についていかがですか。
◎吉川副局長兼総務部長 近隣公営事業者の最新の初任給と比較いたしますと、22歳で採用された場合に、横浜市交通局は20万8220円、東京都交通局は20万1000円、川崎市交通局は19万6156円となっておりまして、横浜市が最も高い結果となりました。
◆みわ智恵美委員 分かりました。 そこで、緑と磯子の2営業所を委託している横浜交通開発株式会社においても乗員不足では同様だと思います。運行委託先である横浜交通開発株式会社においても人材確保策については対応されているのでしょうか、伺います。
◎本田自動車本部長 横浜交通開発株式会社においてもバス乗務員の処遇改善を進めてもらうために、令和6年度の運行委託費を増額しております。これにより人材の確保につながることを期待しております。
◆みわ智恵美委員 市民の足を守っていただく皆さんです。しっかりお願いいたします。次に、給与面だけでなく、将来にわたって市営交通を安定して運営していくためにも、横浜交通開発株式会社を含めた交通局グループ全体で優秀な人材を確保し、職場で働く職員が女性も含めて生き生きと働ける魅力的な職場であることが重要です。 ここでスライドを御覧ください。こちらは女性専用の休憩室を備えた営業所の様子です。何か安心できる温かい感じがすると思います。 一方で、こちらのスライドですが、まだ整備が完了していない営業所があります。これらの営業所の今後の整備について伺います。
◎本田自動車本部長 これまでも営業所の改修工事などに合わせて計画的に整備を進めており、令和6年度は港南営業所で整備を完了させる予定です。今後も引き続き女性職員が働きやすい職場になるよう施設の整備を進めてまいります。
◆みわ智恵美委員 少しでも早く全ての営業所に女性職員用施設が整うよう強く要望します。 他方で、今、各地の営業所はどこも経年劣化で、休憩室や食堂で汚れが目立っているという声を聞いております。バス営業所における職員の休憩スペースについて、職員が安心して快適に休憩できるようにすべきと考えますが、見解を伺います。
◎三村交通局長 職員の疲労回復及び安全確保の観点からも、乗務の合間にしっかりと休憩を取ることが大切であり、そのための環境も重要であると考えております。令和6年度予算では20億円以上の経常赤字を見込んでおり、大規模な施設の改修はなかなか難しい状況でございますが、職員がリフレッシュできる環境づくりとして営業所休憩室の改修を進めてまいります。
◆みわ智恵美委員 少子化の進展に伴いまして売手市場の激化が加速しております。快適に働ける環境の整備と魅力的な雇用条件が不可欠です。先日の予算関連質疑でも行いましたが、地域交通を守る観点からも、人材確保のためにさらなる賃金アップを強く要望いたします。また、市と一緒になってしっかり国からも補助金が出てくるように求めていただくよう要望し、質問を終わります。 ありがとうございました。
