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2024年度予算特別委員会■温暖化対策・環境創造局(宇佐美さやか)3月  4日(月)

○関勝則副委員長 それでは、質問を続行いたします。  宇佐美さやか委員の質問を許します。
◆宇佐美さやか委員 日本共産党を代表し質問します。よろしくお願いいたします。  元日に発生した能登半島地震で改めて本市の災害対策について見直していくことが求められていると考えています。環境創造局としては様々な事業がありますが、まず初めに、災害時に逃げられる場所の確保としての公園整備について伺います。 ふだんは子供たちや地域の住民の皆さんの憩いの場としての公園ですが、災害時における公園の機能はどういったものなのか、伺います。
◎清水みどりアップ推進部長 横浜市防災計画震災対策編において、公園は、震災時に安全な避難場所や避難路のほか、火災の延焼阻止空間、救援活動の拠点、応急仮設住宅用地等としての重要な役割、機能を担うとしています。


◆宇佐美さやか委員 それ以外にも災害時のいっとき避難場所ということにもなっていると思いますが、大地震発生時に自宅の倒壊などで自宅にとどまることが危険な場合に逃げる場所となる身近な公園ですが、横浜市水と緑の基本計画における身近な公園の整備目標と到達状況を伺います。
◎清水みどりアップ推進部長 横浜市水と緑の基本計画において、小学校区を単位に身近な公園である街区公園は1校区当たり2か所、近隣公園は1か所を標準として配置する計画としています。令和5年4月1日時点で街区公園、近隣公園ともに充足している小学校区は、全337校区のうち140校区、約42%となっています。


◆宇佐美さやか委員 日本共産党横浜市会議員団として毎年の予算要望で近隣公園と街区公園の整備推進を求めてきました。都市景観としての公園だけでなく、地震発生時、そして大火事、先ほど延焼を防ぐこともできるということでそういったことから逃げることもできる、延焼を防ぐ役割も果たすまちの防災機能を高める身近な公園の整備を進めていくことが今こそ求められていると考えますが、見解を伺います。
◎遠藤環境創造局長 本市ではこれまで横浜市水と緑の基本計画における配置計画に基づきまして、用地取得による公園整備や開発事業による提供公園の設置など様々な機会を捉えてまちの防災機能も有する公園を設置してまいりました。公園は日常的に御利用いただく地域の庭であるとともに災害時には地域の皆様が避難される場所でもあり、土地利用転換などのいろいろな機会を捉えながら今後も公園の整備を進めてまいりたいと考えております。


◆宇佐美さやか委員 様々な努力をされているということは理解していますが、先ほども申しましたが、火災の延焼を食い止めるための防波堤の役割も果たす身近な公園は緑の創出にも大きく貢献し、ゆとりあるまちづくりにも寄与します。局自身が整備目標を掲げている1小学校区に2つの公園整備という目標をしっかり堅持し推進していただきたいと強く要望し、次の質問に移ります。  次に、災害時のハマッコトイレの機能発揮に向けた普及啓発について伺います。 災害時の避難場所のトイレ事情が大地震発生時のたびに報道されています。今回の能登半島地震では水道管破損により水洗トイレが使えないなど大変な苦労を強いられています。本市が大地震に見舞われた際、避難所のトイレは快適に使えるようにしていく必要があります。そのための備えとして、本市は下水管に直接つなぐことができる下水直結式仮設トイレ、ハマッコトイレがあります。ハマッコトイレ自体の所管は資源循環局ということですが、つながれた下水管の所管は環境創造局ということです。地域防災拠点などでの訓練時には資源循環局と共同して参加していると伺っていますが、局を超えての取組で必要な訓練を実施していることは評価しています。ハマッコトイレはどのような計画に基づいて設置されるのか、伺います。
◎井深下水道管路部長 災害時下水直結式仮設トイレ、通称ハマッコトイレでございますが、平成20年に横浜市防災計画震災対策編に位置づけられ、被災時に市民の皆様の避難先となる全ての地域防災拠点に設置することとしています。また、下水道事業計画においても地震対策の一環として位置づけています。


◆宇佐美さやか委員 しっかりと基本計画に位置づけられているということですが、地域防災拠点は市内に459か所あります。全ての拠点がさきの基準を備えているわけではありませんが、基準の整った拠点においても、訓練の開催頻度や訓練の内容にも違いがあります。ハマッコトイレの機能発揮に向けた普及啓発のための訓練等の参加状況を伺います。
◎井深下水道管路部長 毎年8月に開催される横浜市総合防災訓練や地域防災拠点での防災訓練に職員が参加しています。地域防災拠点の防災訓練には平成23年からこれまでに281か所に参加してまいりました。


◆宇佐美さやか委員 281か所ということですが、全部で459か所。全てではないとはいえ、なかなか行かれていないところも多いというふうに思いますが、防災訓練の内容に違いがあることで拠点開所に差が出ることは避けたいことです。防災訓練等の場でのハマッコトイレ機能発揮に向けた普及啓発の実施内容を伺います。
◎井深下水道管路部長 地域防災拠点での訓練では、発災時に速やかにハマッコトイレが設置できるよう、地域防災拠点の運営委員などに動画等を用いて説明しています。さらに、現場において下水道管の設置された場所の確認やトイレ上屋の組立て、下水道管に接続されたマンホール蓋の開閉、排せつ物等を流す水を給水するためのポンプの操作及び排水の方法を説明し、参加者の方々とともに実演し確認を行っています。


◆宇佐美さやか委員 動画なども使って訓練をしているということですが、今回の能登半島地震を受け改めて避難所のトイレの重要性を横浜市民の皆さんも再認識させられたと思います。今年実施を予定している地域防災拠点での訓練のメニューとしてハマッコトイレの組立て訓練を選んでいただけるようにしっかりアピールしていただきたいと要望します。  最後に、ハマッコトイレをつなぐための下水道の危機管理体制の確保について伺います。  災害に強いまちづくりのため、地震対策として下水管の耐震化はもちろんのこと、大地震を想定した下水管の応急復旧のための日頃の備えがとても重要だと考えています。災害時を想定した下水道業務継続計画に基づく訓練の実施状況と実施内容を伺います。
◎小塚下水道計画調整部長 下水道業務継続計画、いわゆる下水道BCPを平成25年3月に策定し、震災時における職員の災害対応能力向上を目的に下水道BCPに基づく図上訓練や実地訓練を毎年行っています。図上訓練は、災害時に想定される被害状況等を訓練者に付与し、解決策等の検討や意思決定を行うロールプレーイング方式で行っています。実地訓練は、被災時の下水道管渠の状況調査を想定し、実際に現場でマンホール蓋を開けて下水道管渠の調査訓練を行っています。


◆宇佐美さやか委員 様々な訓練をしているということですが、現在も下水道の復旧がままならない被災地の生活はどれほど被災者の皆さんの生活を不自由なものにしているか容易に想像できます。だからこそ能登半島地震から得た教訓を業務継続計画に反映し、今後の訓練の中に生かしていく必要があると考えますが、見解を伺います。
◎遠藤環境創造局長 東日本大震災の発災後、現地の被災状況や被災地支援の経験などを基に全国に先駆けまして下水道BCPを策定し、その後、熊本地震などで得た経験などを適宜反映させてBCPを改定するなど実践的な計画としてまいりました。今回の能登半島地震におきましても多くの職員が現地に赴き支援活動を行っております。その経験等から得た教訓、それから被災状況などをこれからの下水道BCPや訓練にしっかりと反映させまして、本市職員のさらなる災害対応力の向上と持続性のある下水道事業の運営に生かしてまいりたいと考えております。


◆宇佐美さやか委員 BCPを常に災害が起きるたびに更新をしているということで安心しているのですが、ふだんから管工事協同組合の皆さんなどとも連携を行いまして、局としては、頻発化、激甚化する備えを万全にしていただくために職員の皆さん、知恵と経験、技術をしっかりと次の世代につないでいただきたいと思います。下水管の技術というのは本当に特殊なものだと思いますので、こちらもしっかりとつないでいただきたいと思いますが、その点いかがですか。
◎遠藤環境創造局長 今回の能登半島地震でもそうですけれども、やはり下水道の機能というのが改めて唯一無二の都市インフラだということが認識されたと思います。新聞報道等にもよりますけれども、まだまだ機能回復というレベルでも能登半島6市町で7割いくかいかないかという状況でございます。したがいまして、これからもしっかりと被災地支援は継続をできる限りということもありますけれども、併せまして、いざ横浜に来た場合のことを考えますと、委員がお話のあったようなことも含め、いかに我々職員がそういう対応力があるかということも大事だと思いますので、引き続きBCPに基づく訓練、それから管工事協同組合のお話もありましたけれども、いろいろな民間団体とも災害協定なども締結させていただいておりますので、そういった方々との連携をしっかり密に取らせていただきまして、訓練を含めてしっかりと備えある体制を整えていければと考えております。
◆宇佐美さやか委員 安心安全なまちづくりにしっかり貢献していただきたいということを要望し、質問を終わります。