○竹野内猛副委員長 次に、宇佐美さやか委員の質問を許します。
◆宇佐美さやか委員 日本共産党を代表し質問します。よろしくお願いいたします。 元日に発生した能登半島地震で多くの方の命が奪われました。犠牲となった方々に心から哀悼の意を表しますとともに被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、連日、被災地の復旧復興に尽力されている全ての方々に感謝申し上げます。改めて災害時対策の必要性を思い知らされ、横浜が被災した場合の備えを強化していく必要に迫られているという認識をしています。今回の地震を受けて、資源循環局の災害時の対応などを伺います。 まず、局として被災地である能登半島に災害用トイレトレーラーを派遣していると聞きました。断水が続く地域でのトイレ事情が連日報道されました。実際に現地にトレーラーを運んだ職員さんの感想や現地の方々からの声を聞いて情報収集などもされていると思います。派遣した際の現地の状況と今回の派遣で得られた教訓を併せて伺います。
◎小野家庭系廃棄物対策部担当部長 災害用トイレトレーラーを派遣した1月中旬には組立て式の仮設トイレが設置されておりまして、既に地元の事業者と協力し、定期的にし尿のくみ取りが行われておりました。一方で、現地の仮設トイレは和式便器であったことから、洋式便器できれいなトイレを備えた災害用トイレトレーラーを設置した際に、避難者の方や地元自治体の担当者から感謝の声をいただいたと派遣した職員から報告を受けております。
◆宇佐美さやか委員 感謝の言葉が述べられたということで、派遣先での様々な条件がそろっていたからこそトイレトレーラーを現地に持っていくことができて、水洗トイレを貸し出すことができたというのはとても意義があったと思います。さて、本市で発災してしまった場合、多くの方が地域防災拠点に避難することになると思います。地域防災拠点におけるトイレ設置の考え方を伺います。
◎小野家庭系廃棄物対策部担当部長 まずは地域防災拠点である学校の既存トイレを優先的に使用していただきたいと考えています。災害の状況によりまして、断水などで使用できない場合は備蓄してある下水直結式仮設トイレやくみ取り式仮設トイレを設置し御利用いただきます。また、仮設トイレが設置されるまでの間はトイレパックを使用していただきます。
◆宇佐美さやか委員 様々な状況に合わせて用意をされているということですが、下水直結式仮設トイレは避難所周辺の下水管の耐震化が進み、破損の可能性も低いと聞いていますが、被災地の状況を見て、やはり先ほど伺ったようにし尿のくみ取りなどが必要になることも想定し備えておくことが必要だと考えますが、その点の認識を伺います。
◎金高資源循環局長 発災2日目から地域防災拠点で発生したし尿の収集を開始する計画となっております。収集は当局職員が行うことになっていますが、人員や車両が不足する場合は協定を締結している民間事業者や他都市への応援を依頼することも想定をしております。発災時にし尿の収集が滞りなく行えるよう引き続き災害に備えてまいります。
◆宇佐美さやか委員 たまってしまっては使えないということで、2日目から動き出すということですが、避難生活で最も重要なトイレの対策は今後もしっかりと備えていただきたいと思います。 次に、災害廃棄物の収集について伺います。 局は能登半島に災害廃棄物の収集のため職員さんを派遣してくださったことも聞いています。本当に御苦労様でした。この発災後のごみ収集も大変重要と考えています。生活環境を整えるための一歩として片づけごみが多く出され、日々の生活ごみも出されます。その処理を迅速に行うことが求められます。災害発災直後、ごみの収集についてどのような対応で進めるのか、伺います。
◎立花家庭系廃棄物対策部長 発災直後ですが、職員の参集、車両などの機材準備を行うとともに、収集運搬の委託事業者との調整、ふれあい収集対象者の安否確認なども行ってまいります。その上で発生後72時間以内をめどとしましてごみ収集を再開することを想定しておりますが、衛生環境への影響が大きい燃やすごみ、こちらの収集を優先的に行うなど状況に応じて臨機応変に対応してまいります。
◆宇佐美さやか委員 72時間後に動き出すということで、安否確認までされるということは本当に御苦労があると思いますが、発災後は避難所や在宅のままの方などに分かれると思います。ほとんどの方が非日常生活を余儀なくされます。ごみを出す場所や時間がふだんと異なることも想定されます。そのことで混乱を生じてしまうかもしれません。ふだんから災害時はどこどこへと情報を発信していただくことも重要だと思いますが、発災後はいつからどこへどのようにごみを出すのか、市民に必要な情報、現地の状況に応じて速やかに発信していくことが求められると考えますが、発災後のごみ出しに関する市民への広報をどのように行うのか、伺います。
◎立花家庭系廃棄物対策部長 発災後、ごみ出しに関する混乱が生じることがないように、本市のホームページ、公式SNSで必要な情報を迅速かつ正確に発信したいと思っています。また、通信障害が発生する地域も想定されると思いますので、自治会町内会を通じた広報、収集車によるアナウンスなどにも取り組んでまいりたいと考えております。
◆宇佐美さやか委員 様々な方法で発信していただくということですが、発災後のごみの出し方、ふだんと変わらず分別することなどもしっかり広報していただきたいと思います。 次は、集められた災害廃棄物の中の燃やすごみを処理する焼却工場の被害対策について伺います。 収集した燃やすごみは焼却工場へ運ばれます。24時間稼働している工場では、見学者がいる時間帯に地震が起きることも想定されます。稼働中の炉の温度は800度以上と聞きました。大規模地震の際の安全性が確保されているか、工場内での対応などごみ焼却工場における災害直後の初動対応はどうなるのか、伺います。
◎安室適正処理計画部長 発災直後は見学者など来場者の皆様を避難場所へ誘導し、安全をまず確保します。また、工場敷地の地震計で震度6弱以上が観測された場合は、焼却炉の緊急停止を行った後、施設内を巡視点検するとともに、工場建物の被害状況や周辺道路を確認し、異常がなければ運転を再開します。
◆宇佐美さやか委員 そういった点検をされてから稼働させるということですが、石川県能登地方のごみ焼却工場3か所が被災してしまったために、金沢市などに運び処理をしているということで、大変な御苦労をされています。生活を支えるごみ焼却工場で万が一被害があった場合にいかに早く復旧できるかがとても重要だと考えますが、万が一ごみ焼却工場が被災した場合の対応を伺います。
◎安室適正処理計画部長 施設の被害が甚大な場合には協定を締結しているプラントメーカーや災害協力事業者へ協力を要請し、ごみ焼却工場の早期再稼働を目指します。仮に復旧に時間を要する場合であっても、稼働している残りのごみ焼却工場が連携しごみ処理を実施いたします。
◆宇佐美さやか委員 様々な連携をして焼却するということですが、本市には、先ほども伺いましたが4施設、工場があります。被災状況によってごみ処理に影響が出ないか危惧しています。発災後、既存の工場で処理し切れない災害廃棄物が発生した場合の対応を伺います。
◎金高資源循環局長 早期の復旧復興を図り市民の皆様が日常の生活を取り戻すためには、迅速な災害廃棄物の処理が重要であると考えております。そのため災害協定などに基づく他自治体や民間事業者への処理支援要請のほか、仮設焼却炉建設の検討などごみ処理が停滞しないよう様々な対策を実施してまいりたいと、そのように考えております。
◆宇佐美さやか委員 ほかの自治体にも依頼していくということですが、今回は発災直後から時間の経過による局の対応はどう変わるのか、どういう対応をしていくのかということを順を追って聞かせていただきました。大規模な地震発生に、まずトイレ対策が真っ先に行われ、焼却工場の安全性が確認され次第、運転を再開すること、処理し切れない災害ごみは他都市への依頼など応援を求めることなどで対策が講じられていると思いますが、そのとおりにできないということも想定しての訓練が必要です。避難訓練時、仮設トイレの設置方法など繰り返し訓練していくことにも力を入れていただき、十分な災害への備えをお願いし、質問を終わります。
