議会での質問・討論(詳細)
2017年3月7日

■市民局(あらき由美子)

あらき議員:日本共産党を代表して質問します。スライドの許可をお願いします。

行政サービスコーナーの廃止は安易にすべきでない

あらき議員:まず。行政サービスコーナーについて伺います。設置目的と設置か所数、1か所あたりの運営費どうなっているか伺います。

宮谷区政支援部担当部長:行政サービスコーナーは、市民の利便性の向上を目的として昭和58年に横浜駅に設置したのをはじめとし、その後の証明発行数の増加に合わせ、平成8年度までに合計で13か所を設置しました。運営経費については、職員の配置人数や建物の賃料等によって差がありますが、平均しますと1か所あたり年間で4,500万円要しています。

あらき議員:そこで、新杉田、金沢文庫、長津田の行政サービスコーナーを今年の3月から3か年かけて廃止する理由について説明してください。

西山市民局長:増加傾向にあった証明発行数は平成8年度の約660万枚、これをピークとして毎年減少傾向にあり、平成27年度には約440万枚、30%の減少になっています。こうしたこれまでの証明発行数の減少をふまえ、効率的な行政運営の視点から、行政サービスコーナー、先生ご指摘頂きました3か所を今後3年間かけて、一か所づつ廃止することとしました。

あらき議員:マイナンバー制度の導入で、マイナンバーカードを持つ方は、コンビニエンスストアーの証明書発行交付が今年の1月から開始されています。それを契機に行政サービスコーナーを廃止するということと関係しているのかどうか、この点いかがでしょうか。

西山市民局長:先ほど申しましたように、今回の廃止につきましては、ピーク時に比べて約30%減少になっており、この減少傾向をふまえて見直しをするものです。今後証明発行拠点のあり方、これについても、コンビニ交付を今回始めましたので、これの普及ですとか、マイナンバー制度の情報連携などによる証明発行数の減少、これが見込まれておりますので、これはこの状況見た上で、3か年過ぎた平成31年度に再度見直しをして、方針を決定する予定です。

あらき議員:この経過を辿るにあたって、2015年9月の常任委員会で、マイナンバー制度導入を契機として、既存のサービスの見直しをし、証明発行サービスのあり方を検討し、同年12月の常任委員会では、先ほどの3か所の廃止を決めて報告をしています。
その同じ年の9月には、証明発行サービスに関する市民意識調査を行っていますが、そこでの市民意見を反映してこの3か所の廃止を決めたのかどうか、この点どうですか。

宮谷区政支援部担当部長:廃止のか所の決定については、市民アンケートまたは有識者の意見、それから交通の代替の拠点が近くにあるかどうか等々、複数の理由を勘案しまして決定しました。

あらき議員:いや、そこが違うんですよ。市民意識調査では、コンビニ交付のサービスの利用に関して、3割が消極的で、利用しない理由の8割の人がセキュリティ対策が不安だからと回答しているんです。今後の証明発行サービスに関しては、コンビニ交付サービス導入は必要なく、現在の証明発行場所はそのままでよいという意見が39.9%、コンビニ交付サービスを導入してほしい36.5%より多かったんです。だから3か所の廃止は市民の意見を反映したと私は思えないんです。この点どうですか。

西山市民局長:先生ご指摘のところ、コンビニを利用したいという数字と、利用したくないという数字と思いますが、今後の証明発行サービスに関しては、サービスを導入してほしいというのも36.5%ありまして、今後行政コストが増えても、手数料あげても現在の証明発行場所に加え、コンビニサービスを導入してほしいも11%あって、合計すると47.5%が肯定的である。という読み取り方もできまして、私どもの方としては、約半数の方が、コンビニ交付について、また内11%は手数料上げてもやっていいというふうにおっしゃっていただくことの民意を反映したと解釈しております。

あらき議員:でもね、使いたくないっていう人がいて、現状のままが良いって声がやっぱり数字の上では上回っていたんです。それは認めてほしいと思います。
それから、あり方検討のやり方も有識者での答えでは、やはり行政サービスコーナーを減らす方向で検討委員会の意見はまとまっていたんですよ。あり方検討の報告書の中では、3か所は費用対効果も含めて、減らしていった方がいいって意見を使って、3か所廃止するって方向性持ってきたと読めるんです。
問題は、証明発行サービスのあり方の検討の中で、「これまでの証明発行の減少を踏まえ、効率的な行政運営の観点から」って、このことを盛んに言っているんですけど、私、この手数料に係る収支についてもお聞きしたんです。
そして、2014年度決算では103%でトントンで赤字じゃないんです。だから、今だって現状をこれで頑張っていけば、まだ3か所残すことは可能性あると思うんですけど、この点、局長どう考えますか。

西山市民局長:先生おっしゃる通り、証明発行の手数料とその金額と言うのは、ほぼトントンという数字でございまして、逆に言いますと、今後、証明発行数が少なくなって、同じ規模の人員施設をもっていると手数料を上げるという選択もしなければいけない時もありますし、また、今は減少傾向にありますが、もし増加ということになって、費用対効果が出た場合には手数料を下げると。これは使っていただく方の手数料ですから、だから、今トントンだから、効率的なサービスとか必要なサービスを考えなくていいと、いうことはないと思いますので、今トントンであるからこのままで、ではなくて、現在全体の数が減ってきたので、今、枚数的にも非常にも非常に少なくなった3か所、4か所をピックアップさせて頂きました。その内、地域的なことがあって、2つ重なってしまと、特にこれは港南区の方なんですが、非常にご不便をかけるところは減らして3か所というふうに決定をさせていただいた次第です。

あらき議員:アンケートのとり方が、そういう面では、非常に意図的です。コンビニ交付と、今の利用料料金の件と、それから証明書収支発行についてふれてないんですよ。ちゃんと正確には。だからコンビニ交付があるから、発行上ね、今回行政サービスコーナーが統合されていっても仕方ないみたいなふうにしか、このアンケートとってないですから、収支についてもどうあるべきだかを私は市民に知らせた上でまとめるべきだったと思っています。これは、市民からみたらその点は分かりませんから、こういうアンケートのとり方については、是正をしてほしいと思います。
私達としては、マイナンバーカードを持たない人をはじめ、対面サービスで、証明発行サービスで必要とする人に対して、対面で対応すること、これが本来の市民サービスだと思っています。マイナンバーカードは非常に危険です。そういう点で、行政サービスコーナーを安易に廃止すべきでないと、この点では強く主張しておきます。

多額の費用費がかかる国際プールの改修は、国庫補助を求めよ

あらき議員:次にスポーツ施設について伺います。横浜国際プールがオープンして今年の7月で18年が経過をしています。2006年度から指定管理者に委託をしていますけれども、改修はどう行っているのか伺います。

西山市民局長:横浜国際プールの改修には、指定管理者が行うものと、本市が行うもの、この二つがありまして、小規模なプール槽の補修など小破修繕は指定管理者が行っています。また施設の長寿命化対策工事については建築局が公共建築物長寿命化対策事業により実施しております。

あらき議員:国際レベルとして使用するプールとして、現在検討すべきこと、どういうことがあるか、伺います。

西山市民局長:横浜国際プールは竣工から18年が経過しますが、大規模な修繕を実施していないため、電光掲示板など他都市の大規模なプールに比べて、機能面で見劣りする設備がございます。このため、他施設の大規模修繕事例などを参考に、改善についての検討を行っています。

あらき議員:お答えいただいたように、小規模な維持管理については、管理運営費に含まれていると言いましたけれども、ここ3か年の修繕額どうなっているか伺います。

大川スポーツ振興部長:横浜国際プールの指定管理者が実施した修繕の額ですが、平成25年度から平成27年度の3年間で約1億900万円となっており、年平均では、約3,640万円になっています。

あらき議員:今後、経年劣化に伴い、大規模な修繕をすることについて、現在の検討状況どうなっているか伺います。

西山市民局長:大規模修繕の先行事例を把握するため、今年度は東京にある辰巳国際水泳場について施設を所管する東京都に改修工事のスケジュールや内容、費用等のヒヤリング調査を行いました。来年度は大規模修繕に向けて、現況把握調査や指定管理者、競技団体等へのヒヤリングを行いたいと考えております。

あらき議員:スライドをご覧ください(スライド1)

市民局スライド1

先日見てきました。これが今の国際プールです。今ご指摘いただいたように、電光掲示板のところが、非常に点滅、電球が無くなってきていて、消えると今度は文字が出てこないということで、ここを変えるのに相当かかると。それから次が、天井の部分です(スライド2)。

市民局スライド2

これも落下をしてはいけないので、これを全面的に張り替えると数十億いくだろうというふうに、単純に。まだ金額は出ていないですけど、億から何十億から何百億、どこまでいくか分からないというふうにお聞きしています。国際プールとしてのレベルとして、電光掲示板の全面交換や屋根の修繕など相当経費がかかる多額な問題になると思うんですけど、この点、まず国庫補助を求めることはどうなんでしょうか。

西山市民局長:国庫補助につきましては、整備の手法内容などによりますので今後の検討となります。

あらき議員:2012年の決算特別委員会で、我が党の白井議員が、このプール全体のコストについて年間の税の負担18億円、積み残し保全費が47億円だったとその当時指摘をしています。その内横浜国際プールが、税負担が4億7,000万円、積み残し保全費が15億7,000万円と圧倒的にプール全体のコストの中でも国際プールというのはお金がかかっているっていうのは、明らかです。
これを横浜市で独自にやるとなると、また他の市民プールなどにもしわ寄せが行くってことを私達は懸念していました。国際プールという名前である以上、やはり国際規格に合わせると、次々と、色々とお聞きしていると、例えば飛び込み台を変えなきゃいけないとか、それから、色々な施設でも今レベルが上がっていますので、そういう点ではお金がかかるということで、やはり国から補助をもらうというのは、必ず私達としては声を大にして言って頂きたいと思うのですが、副市長いかがでしょうか。

柏崎副市長:先ほど市民局長がご答弁したことに尽きるとは思いますけれど、我々こういう大規模な施設を、当初整備した手法ももちろん一つの重要な選択肢でありますけど、今後維持管理をしていく、そういう中で色々なご意見もありますけど、色んな整備手法を考えながら我々検討していく必要があると思っています。

あらき議員:整備手法も大事ですけど、やはり税の負担という点では、私達はこの市民プールと言うのは非常にこれからの利用度も含めて考えていきます。
それから本牧市民プールと、横浜プールセンターの再整備について、新年度の検討内容について伺います。

大川スポーツ振興部長:平成29年度は、両プールの再整備に関する事業計画の検討と、本牧市民プールと解体設計、測量調査および地質調査を実施いたします。

あらき議員:2つのプールのここ3か年の利用者数について伺います。

大川スポーツ振興部長:横浜プールセンターは平成26年度は約11万5,000人、平成27年度は約11万1,000人、平成28年度は約11万5,000人でございます。また本牧市民プールは、平成26年度は約7万2,000人、平成27年度は約7万3,000人、平成28年度は運営を休止しています。

あらき議員:本牧市民プールの利用者数が減っている要因としてどう考えているのか伺います。

西山市民局長:利用者減少している要因としては、少子化による影響、市民のレクレーションの多様化、スポーツ活動や健康増進を目的とした利用者の民間プールへの移行など様々な要因が考えられると思います。

あらき議員:この次のスライドが本牧市民プールです(スライド3)。

市民局スライド3

先日見てきました。今使っていないということで、かなりプールの中も劣化が激しくて、塗装がはげています。これはプールサイドなんですが(スライド4)、相当亀裂が入っています。これも全面的に改修せざるをえないとういうのは、非常に見ていてよく分かりました。ありがとうございます。

市民局スライド4

この本牧市民プールの再整備については、採算も大事です。一方でやはり、市民が利用するには、低廉な金額、これもとても大事な要素だと思います。この点どう考えているのか伺います。

西山市民局長:再整備後の利用料金については、市民の利用のしやすさや、適正な受益者負担などを考慮して、適切な設定となるよう検討していきたいと思っています。

あらき議員:プールの利用者数を増やすためどのように検討していくのか、伺います。

西山市民局長:これまで利用していない方にも来ていただけるように、例えば日中だけでなく夜間も利用できるようにすることや、市民のみなさまがより楽しめるような遊具の設置など、こういったものが考えられると思います。

あらき議員:プールですから、使用ができない期間の活用についてどう考えているのか、それから再整備の手法についてどう考えていくのか、この点合わせて伺います。

西山市民局長:これは屋外プールでございますので、夏季のみの利用であることから、例えば夏季以外はプールサイドを他の用途に転用することや、通年にわたり利用できる施設を併設することなどが考えられるため、民間事業者のアイデアも参考に検討をしていきたいなと思っています。
あと再整備の手法については、現在検討を進めている状況ですが、公共工事による施設整備、PFI事業等の公民連携事業、民設民営など幅広く事業手法を比較検討した上で決定をしていきたいと思います。

あらき議員:今お答えいただいたうちの1つPFI手法なんですけど、これは利用料金の値上げや、プール使用の市民利用についての制限などが入ってくるということで私達は、慎重にするべきだと思っています。特に今回の補正で提案された横浜文化体育館再整備事業、これも先日の補正が示される時の特別委員会や本会議の中でもこの問題点が非常に不透明だと指摘されています。今回の文化体育館の時も入札辞退の理由として明らかになったのは「提案書を作成する中で、建設費や金利について事業者が当初想定していた額よりも高くなったことが主な要因となり、入札価格が予定価格以内に収まらなくなった」ということで、その結果、事業費が265億円から314億円と一挙に49億円と跳ね上がったことです。しかも、建設費での金利が1.5倍も跳ね上がった、このことについて局長はどのように考えPFIで提案したのか伺います。

西山市民局長:今回の文化会館の債務負担の再生点につきましては、本来、最初の数字と上手く行かなかったことにつきまして、金利、特に民間の金利の動向、スプレッドという、その事業を行う上での不安な部分についてのせる金利についての私どもの考え方と民間の考え方が大きく違ったと、この部分が一番大きかったかなと思います。ただPFI事業自体が、それゆえに間違いことではなく、民間の色々なノウハウを入れながら、公共の施設も作成して行くというのは、大事な手法の1つであると思いますので、先ほど申しましたとおり、PFI事業も今回のプールについては、事業の一つとして検討していって、最適なものを選んで行きたいと思っています。

あらき議員:PFIというのは、結局横浜市側から見れば借金としか見えてこないですよね。横浜市が市債を発行するわけではありませんから。だからあえて小さく見せるという点では、それはやりやすいかも知れないです。だけど文化体育館のメインアリーナ―の時も、100日の市民利用を想定して、興業利用は90日で、その準備を60日と設定したわけです。そうすると市民利用を100日と想定していると、この仕組みでは儲かることが難しくて、貸付金の返済に不安があると銀行が判断したために、金利を引き上げざるを得なかったというふうになってくると思うんです。ですから非常に市中の金利の状況も含めて影響するし、当然儲からなかったら銀行も貸さない、高金利になるという仕組みは免れないと思うんです。そういう点でもPFI手法を本牧の市民プールに果たして入れて行くのがいいのかどうか、ここは慎重な検討が必要だと思いますけど、見解を伺います。

西山市民局長:先生ご指摘いただいたように、文化体育館事業にPFIを入れて行くと、特に今回のPFIというのは十数年という期間がありますので、これついては日本でも非常に、あまり例のないということで、民間の方々が不安に思われたという要素はあろうと思います。
ただ、先ほど先生おっしゃったように全体の数字を隠すということではなく、財政負担の平準化を図ると言う事で、全体の数字としては文化会館ついてもお見せいたしておりますし、他のPFI事業でも全体の数字をお見せした上で、財政負担の平準化を図るという意味では、ある意味PFIのメリットもあろうと思いますが、今回のプールについてはまだ何も決めておりませんので、先生方ともご相談しながら検討していきたいと思います。

あらき議員:いや、お見せしていないんですよ。金利がどうして上がったのかということはキチンと最終的な報告書が出ていないんですから。やはりそういう点では、一方的に言われたまんま上げて、最終的には市民の負担が増えたということは前回の文化体育館のことで明らかになっているわけですから、やはりこの点については、税金を使うという点では、もっと情報公開を徹底するべきですし、経緯も明らかにするべきです。この点を厳しく指摘しておきます。

あらき議員:最後に人権施策です。性的少数者支援事業の今年度の取組について伺います。

中村担当理事:性的少数者の方々は、周囲に十分に認識や理解をされていないため、さまざまな生きづらさを抱えています。こうした偏見や偏見の中で孤立しがちな性的少数者の方々の暮らしの中での困難などを解消するため、臨床心理士などによる個別専門相談や専門スタッフを配置した交流スペースの提供を実施しました。また、職員研修や市民向け講演会等を行っています。

あらき議員:新年度予算では、交流スペースについて、事業の拡充を予定していると聞いています。その内容について説明してください。

中村担当理事:28年度は、戸塚にある男女共同参画センター横浜において、月2回土曜日の午後に実施しており、29年1月末までの1回当たりの利用者数は、平均3.1人となっています。利用者アンケートによると、北部方面からの利用者がほとんどいなかったことが判明したため、新たにあざみ野にある男女共同参画センター横浜北での実施に向け調整を進めています。
月2回の実施は、回数としては28年度と同様ですが、より多くの方にご利用いただけるよう拡充を図ったものです。

あらき議員:この交流スペースがあることを多くの市民に知らせ、2か所になることで利用者が増えることを期待しています。そして利用者が増えた場合には、運営費を増やし、人的体制がとれるようにすることが必要だと考えます。見解を伺います。

中村担当理事:性的少数者の方々への支援にあたっては、お一人お一人に寄りそう取り組みが重要であるため、性的少数者の方々への理解はもちろん、経験豊富な支援者の人材育成も必要であると考えています。今後も支援団体等との連携より緊密にし、悩みや生き辛さを抱える性的少数者の方々に、安心してご利用いただけるよう事業を実施してまいります。

 


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