中小企業振興基本条例の立場で中小企業の研究開発を支援せよ
横浜市第2回定例議会は3日に最終日を迎え、市長が提案した32件の一般議案、議員提案の3件が賛成多数で可決されました。また、請願2件は採択、3件は不採択となりました。
採択に先立って、日本共産党を代表して宇佐美さやか議員が6件の議案と3件の請願の不採択について、反対の討論を行いました。
横浜市は、神奈川区の守屋・恵比須地区の市有地で、新たな研究開発拠点を整備します。どういう手法で整備することが適切かの検討、調査を受託した日本経済研究所の検討調査業務報告書では、研究開発拠点強化の必要性や開発予定地の概況、拠点機能の立地可能性や事業性の検討などをさまざまな角度から調査・検討し、中小企業が多く入居する案など複数の事業計画案を提案しています。
しかし、中小企業が多く入居する事業計画案では、市費がかかりすぎると、同報告書を白紙にし、京浜臨海部守屋・恵比須地区研究開発拠点施設整備・運営等事業者選定委員会を設置して、委員会に事業者の選定だけでなく募集要項・審査基準の策定まで丸投げしようとしています。
宇佐美議員は、「横浜市中小企業振興基本条例の立場に立つならば、本当にこれでいいのか」と批判。この事業を「横浜経済のために、中小企業の研究開発を支援・成長させるための事業と位置付け、必要な予算をしっかり付けて、同事業を進めなければならない」と主張しました。そして、同委員会を設置する条例案は中小企業振興基本条例の精神と相反するものであり、賛成することはできないと述べました。
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